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星ヶ丘高校吹奏楽部の物語(3)

今日も、星ヶ丘高校吹奏楽部の体験練習3日目だ。昨日のことを思い出して、美紅は憂鬱な気分になった。そんなことを思いながらも体験練習にきていた。

「おはようございます。」

「美紅ちゃん、おはよう。」

いつも1番に気づいて、声をかけてくれるゆかり先輩だ。

「いつも声をかけてくださって、ありがとうございます。」

「美紅ちゃんもいつもあいさつをしていてえらいわね。この調子で頑張ってね。」

「はい、入部したいと思ってるので、そのときもよろしくお願いします。」

美紅はゆかり先輩と少ししゃべった後、いつも通りトランペットの先輩たちのいる場所に向かった。しかし、今日は、先に里愛が来て、もうすでに練習をはじめていた。

「おはようございます。」

と、先輩たちにあいさつをした。先輩たちも

「美紅ちゃん、おはよう。」

と、あいさつをしてくれた。美紅は、近くにいた実子先輩に声をかけた。

「実子先輩、おはようございます。今日も基礎練などを教えてもらえますか?」

と、聞いた。実子先輩は、

「いいよ。今日もがんばろうね。」

と、優しく言ってくれた。

隣では、里愛が早苗先輩に教えてもらいながら黙々と練習をしていた。美紅は、里愛に声をかけたかったが、昨日のことがあるため声をかけられなかった。


そうしているうちに、この日の体験練習も終わってしまった。

美紅は先輩たちにお礼を言って帰った。

帰り道、歩いて帰っていると、前に里愛がいた。美紅は思いきって里愛に声をかけた。

「里愛、なんで昨日、一緒に帰ってくれなかったの?」

と、聞いた。しかし、里愛は、無視して走って行ってしまった。美紅は、どうすれば、また中学のときみたいに仲良くなれるのかを考えたが、いい答えを見つけることはできなかった。

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~登場人物紹介~

星ヶ丘高校吹奏楽部

<3年>
田中早苗(トランペット・パートリーダー)
井上実子(トランペット・副パートリーダー)
加藤ゆかり(フルート・パートリーダー)

<1年>
佐藤美紅(トランペット・仮)
吉田里愛(トランペット・仮)