星ヶ丘高校吹奏楽部の物語(10)
美紅と実羽は2人で教室に戻った。美紅は、里愛も白井先生に入部届を出したかどうか気になった。しかし美紅と里愛は同じクラスではないため部活の時間にならないとわからないのだった。直接里愛のクラスに行ってもよかったのだが、もうすぐ2時間目のチャイムがなるため里愛のクラスには行けなかった。
「キーンコーンキーンコーン」
ようやく、美紅が楽しみにしていた部活の時間になった。
「実羽、音楽室行こ~」
「うん!」
2人は音楽室に向かった。
音楽室に着いた。里愛はもうきていた。里愛は美紅に気づいて手を振ってくれた。美紅も里愛に手を振り返した。
入部届を出した1年生と吹部の2、3年生がこの場にいるのだが、やけに暑い。この星ヶ丘高校吹奏楽部は、2、3年を合わせて約60人もいるのだが、1年生もたくさんいる。きっとそのせいもあって人口密度が高いのだ。
「私は、この星ヶ丘高校吹奏楽部の部長田辺紗夜佳です。1年生のみなさん今日からよろしくお願いします。まずは楽器紹介です。各楽器のパートリーダーの人たちが紹介してくれます。まずはフルートからゆかり、よろしく!」
「フルートパート、3年パートリーダーの加藤ゆかりです。フルートとは私が持っているこの楽器です。フルートパートは今、2、3年生で7人います。みんな仲がいいパートです。経験者の子も、初心者の子も大歓迎です!よかったらフルートパートにきてください!」
「次は、クラリネットパートです。・・・・・・・・・・・・・・・・。」
いろいろなパートの紹介が終わってついにトランペットパートの番が回ってきた。
「次は、トランペットパートです。」
「トランペットパート、3年パートリーダー田中早苗です。トランペットはよくラッパと呼ばれているこの楽器です。いろいろな楽器がありますが、私はトランペットが1番好きです!誰でも大歓迎です。なのでぜひトランペットパートにきてください!」
「今、紹介した楽器の中から自分の希望の楽器を選んでもらいます。決して第1希望の楽器になれるとは、限りません。なので、第1希望の楽器になれなくても第2希望の楽器の場所に行くようにしてください。」
~登場人物紹介~
星ヶ丘高校吹奏楽部
<3年>
田辺紗夜佳(ホルン・部長)
田中早苗(トランペット・パートリーダー)
加藤ゆかり(フルート・パートリーダー)
<1年>
佐藤美紅(トランペット・仮)
鈴木実羽(フルート・仮)
吉田里愛(トランペット・仮)