自分が嫌いなものを公の場で言う必要があるか
例えばみんなでご飯を食べていたとしましょう。
これ美味しいね、本当だ美味しい。という中で、
「俺、これ嫌いなんだよね」
という人がいたらどうでしょうか。
その場の空気が急に冷めて、美味しかったものも美味しくなくなるかもしれません。
確かに、食の好みは当然あります。だからと言って、その場で私はそれを嫌いだとわざわざ言う必要があるでしょうか。
気を遣ってウソを言う必要はないと思いますが自分が嫌いであっても他の人が大好きである可能性を理解していれば、ショックを与えてしまうわけですから軽はずみに言えないはずです。
Twitter(現X)にはそんなことおかまいなしに失礼な発言が多発していますが、先日吹奏楽部をテーマにしたアニメに関して否定的な発言をしている人がいました。僕はあまりそういった発言に反応しないよう心がけているのですが、そのアカウントは吹奏楽指導者関連団体の「公式」アカウントだったので、看過できませんでした。
クリエイティブなものは、作り手の想いや考えが込められているために、食べ物のように共感できる人とできない人がいて当然です。100%の人が特定の絵画や音楽作品、演者を好きだということは絶対にありません。
あれだけ人気の吹奏楽アニメですから、大好きで、憧れている人がたくさんいることはわかっているはずなのに、わざわざ否定的なことを言う必要性がどこにあるのか、いい大人がそんなこともわからず毒舌を垂れ流している、しかもそれが吹奏楽指導者関連団体であるなど、どうかしています。炎上して注目を集める算段だったのかもしれませんが。
Twitter(現X)は通常アカウントでは文字数制限があります。その限られた文字数で誤解なく自分の考えを発信するには多少の技術が必要です。
公式という名前を名乗っている以上、その責任感を持って、軽はずみな発言をしたその先に何が待ち受けているかを想像する力を養わなければなりませんね。
と言ったところでアカウント削除されていたのでもう遅いけど。公式ホームページで謝罪文が掲載されていたので、その点は良かったです。
荻原明(おぎわらあきら)