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響かせるのは自分の楽器( #今朝の一言_ラッパの吹き方 )
毎朝7:30にTwitterやFacebookで更新しております「 #今朝の一言_ラッパの吹き方 」。先日こんなことを書きました。
[響かせるのは自分の楽器]
— 荻原明(Ogiwara,AKIRA) (@ogiwara_a) January 30, 2023
会場を響かせているのは空間を取り囲む素材です。吸音材がある空間、狭い空間ではどんな工夫をしてもホールのようには響きません。
響かせるのは自分の楽器です。金管楽器は共鳴器具であり、その響きが自分の奏法によって変化します。#今朝の一言_ラッパの吹き方
もう何十年も前のことですが、とある吹奏楽の練習風景を見学させていただいたことがあって、その練習場は吸音材だらけのまったく響きのない空間だったにも関わらず、最後の音に残響があって違和感を覚えたことがあります。
最後の音を少し長く、抜くように演奏したことで生まれる人工的な余韻に驚きました。
はっきり言ってこれはおかしいです。空間の残響は空間が作り出すものであり、吹奏楽やオーケストラはリバーブを自分で作ってはいけません。多分、音を抜きぎみに演奏するクセを持った管楽器奏者が多いのも、これが原因のひとつだと思います。
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狭い部屋でトランペットを吹くと調子が悪くなる、と言う方が多いです。狭い部屋だけでなく、残響が少ない空間も同じように吹きにくいと言う方が多いです。
これは、自分の音が全然鳴っていないように感じることが原因で、その時の自分の耳は空間の音を捉えています。
先ほど言ったように空間の響きは空間が作るわけですが、言い換えれば自分のトランペットはどこへ行っても同じ響きで演奏できるわけですから、空間を捉えていた耳を自分の楽器がどれだけ共鳴しているのかに方向を変えてみると、意外にどこで演奏していても「いつも通り演奏できている」と実感できるはずです。
狭い空間や響きが全然ない空間で、いつも以上に大きな音を出そうとしたり、吹き込んでしまったり(そもそもトランペットは楽器に息を入れて演奏するものではありません)して、アパチュアが開いてしまうような音の出し方をしがちでしたら、「楽器を共鳴させるのだ」と意識していつも通りの感覚でウォームアップからやってみてください。
毎朝7:30に荻原個人Twitterアカウントと、Facebook「ラッパの吹き方」ページにてトランペットや音楽に関する「 #今朝の一言_ラッパの吹き方 」を掲載しております。ぜひご覧ください。
荻原明(おぎわらあきら)
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