タルトタタンの模範を探して 〜ラ・ヴァチュール編〜
初めて食べたタルトタタンがあまりにも苦すぎて、苦しみと衝撃を受け、タルトタタンの模範が気になった私は、有名なお店のものを食べてみたくなった。
有名なお店、東京とかにあるのかな……と調べてみると、なんと我が府の京都に有名店があるそうではないか!
LA VOITURE(ラ・ヴァチュール)というらしい。
京都市の岡崎エリアにあるのか。
行ってみましょう。
……
外観は各自で調べてください。
着席。メニューを見ると、期間限定でいつもと違う品種のりんごを使ったものもあるようだ。興味があるが、今回はこのお店の定番、サンふじを使ったものを頂こう。
初めてのタルトタタンが苦すぎて恐怖心が強すぎたため、注文を取りに来てくれた店員さんに思わず
「タルトタタンって苦いですか?」
と質問をしてしまった。有名店まで来て何言ってんだ。
「表面はキャラメリゼされていますが、下は甘いですよ」
とのこと。
少しホッとして、メニューの中でタルトタタンに合うおすすめの飲み物も聞く。前回の激苦タルトタタン+ブラックコーヒーの悲劇を繰り返したくはない。
「全てタルトタタンに合うようになっているので、お好みでどうぞ」
そりゃそうだ。
合わせる飲み物はアップルとキャラメルのフレーバーティーにした。
タルトタタン到着。
フレーバーティーもかぐわしい。アップル!りんご!
黒黒とした表面。恐る恐るひと口食べる……
……苦くない!
全然苦くないじゃん!
甘い!!!
トロットロになったりんごが美味しい!
トロットロになっているが、ちゃんとりんごだ!
お好みでおかけください、の添えてあるヨーグルトもかけてみる。
さっぱりしたクリーミーさが加わってこちらも美味っ。
甘さが酸味とともにサーッと駆け抜けていく。スルスルと体に入っていく。
はしっこの真っ黒ゾーンはさすがに苦いだろうか?
いや、ほのか〜な苦味しかない!全然苦くない!ほのかな苦味もイヤな苦味じゃない!
キャラメリゼってこういうことだよな。
フレーバーティーも合う〜。
スルスルと食べられ、一瞬でいなくなるタルトタタン。
前回のタルトタタンはボリューミーな量の紅玉りんごがニガニガに煮詰められていたため、ニガニガを長時間かけて咀嚼する苦痛もあった。噛みしめるたび溢れる苦味。なんか対極に来てしまったな。
……
ラ・ヴァチュールは本場フランスのタルトタタン愛好家協会(そんなのあるんだ)で認定されたらしいし、ある程度模範の一つとして数えても良い気がする。更に調べていくと“日本一のタルトタタン”と呼ぶ声も聞こえる。
しかしタルトタタンとのファーストコンタクトが激苦だったため、何かだまされているのでは?甘やかされているのでは?と不安になる。ならなくて良いのに……。
ニガニガのタルトタタンをこそ好む人々もいるやも知れない。
まだまだ他のお店のタルトタタンも食べてみたい。
……
あの激苦タルトタタン、なんだったんだ?ふと立ち寄ったカフェの期間限定メニューだったのだが……。詳細は内緒ね。
……
ラ・ヴァチュールで貰えたパンフ(?)と名刺(?)↓