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【商用車メーカーのお仕事-新規市場開拓】

どこの国でもカローラは走っているし、アフリカでも南米でも日本の乗用車が逞しく走り回っている。日本の乗用車メーカーが進出していない国は無いんじゃないかと思うくらい乗用車メーカーの海外進出は進んでいる。
一方、日本の商用車メーカーの海外進出はと言うと他のメーカーと比較すると進んでいるが乗用車メーカーほどは進んでいません。それはつまりは新興国を中心に未開拓市場が商用車メーカーには多く残されているという事。
その市場を自分で開拓してみたくないですか?
自分で切り開いてみたくないですか?新しく市場を作りたくないですか?ワクワクしませんか?

前置きが長くなりすいません。商用車メーカーでの海外営業職の業務の中で1番やりがいがあり面白いのが新規市場開拓。この記事はその商用車メーカーの新規市場開拓に関して書いています。有料ですがこれを読むと新規市場開拓の流れが良く分かる様になります。商用車メーカーへの転職を考えてる人や就活生の方にもイメージしやすい様に書いたつもりです。

車両の海外営業は車両を販売してそこで業務終了!ではないのですがロンチングイベント終了までの流れを新規市場開拓としてこの記事で説明させて頂きます。

新規市場を開拓するには輸入代理店をアサインするだけでなく補給部品を手配したり販売施設を建設しメカニックに車両の修理方法をトレーニングしたりとやることはめっちゃあります。笑

新規市場開拓は関係部署を巻き込んで1つのプロジェクトとして進めるのですが、なぜか車両営業がプロジェクトのマネジメント責任を負い、そしてプロジェクトの中心となり仕事を進めていく事になります。車両開発、法規認証、部品、サービス、法務、などの関係者を集め必要な項目をリストアップしてそれぞれの業務達成の為のリードタイムを確認してロンチングまでの日程を引いて行きます。正直、結構大変ですが流行りのプロジェクトマネジメントの良い経験になりますし、新規市場開拓には何が必要で、夫々どれぐらいのリードタイムが必要なのかがよく分かる良い経験になります。今回はロンチングイベント終了までの以下の業務について説明していきます。

-輸入代理店選定
-輸入代理店との契約締結
-車両の認証取得
-補給部品の準備
-サービス/トレーニング
-販売施設建設
-カタログ素材準備
-架装指示書作成
-セールストレーニング
-商品出荷
-ロンチングイベント

-輸入代理店選定

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海外で車を売るには自社で販売会社を設立するか現地パートナーを見つけてパートナー経由で販売するしか基本的には方法はありません。海外での販売会社設立はお金も時間も掛かります。特に新興国は情報も少なく情勢変化のリスクも大きいのでパートナーを選定してこのパートナー経由で販売する方法が殆どです。このパートナーには現地の法律に沿って車両を輸入して貰い、認証を取得して、販売して貰います。このパートナーを現地輸入代理店と称します。このパートでは輸入代理店をどの様に選定するのかここでは解説していきます。

輸入代理店候補を探すには商社経由で候補を探すか先方から声を掛けてくるパターンが殆どです。商社は全世界にネットワークがあり商社の付き合いのある現地資本の会社を幾つか紹介して貰う方法です。また意外かもしれませんが世界中で日本の商用車は人気があり『貴社の商品の輸入代理店を任せて欲しい』と言うラブコールを色んな国から受けています。商社経由かラブコールに答えるカタチで幾つか候補の会社をピックアップします。中規模の会社から大企業まで候補をピックアップしたら1次選定として会社概要と簡単なビジネスプランを作成して貰いその中から2次選定に進む2−3社を絞ります。2次選定に進む候補者とはNDAを締結して更なる情報を提出して貰います。1次選定では会社規模、自動車販売経験の有無、今後5年間の販売計画が選定基準となります。大体この2−3社に絞る1次選定のビジネスプランで候補の会社の実力と意気込みが分かります。絵に描いた餅の様なビジネスプランを提出する会社は追加で質問しても的を得た説明は出てこず全然ダメです。一方、地に足のついたビジネスプランを提出するのは地元の大企業か自動車ビジネスに精通している会社で2次選定まで残ります。
2次選定では各社とNDAを締結。各社から財務諸表を提出して貰い、メーカーは販売予定のモデルの参考スペックと概算価格を提供して各社からビジネスプランを再度作成して貰います。ビジネスプランとしては下記項目を提出して貰います。

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