うまいぞ宇和島じゃこ天〜当地より愛を込めて〜
こんにちは。うわじま市民ライターのわたがしです。去る2023年10月下旬、とあることがきっかけで、「じゃこ天」が全国的に話題になりました。
じゃこ天とは簡単に言うと魚のすり身を油で揚げた練り物のこと。ホタルジャコ(ハランボ)という小魚をミンチにして、小判型に成形して揚げます。お店によって食感が異なり、ジャリジャリ派とふわふわ派に分かれます(※身の回り調べ)。宇和島では練り物のことを「天ぷら」と呼ぶこともあります。
そのまま食べてもおいしいじゃこ天ですが、当地・宇和島ではどのように食べられているかご紹介します。
炙る
買ってきたじゃこ天を冷蔵庫に入れて保存すると、当然ですが冷たくなります。そんなときはオーブントースターやフライパンで少し温めるのがおすすめ。温めればすぐに食べられるのがじゃこ天のいいところです。醤油をかけたり大根おろしを添えたりするとなおよし。
煮る
おでんの具にしたり炊き込みご飯の具にしたり、お肉の代わりに入れるイメージで。切り干し大根と炊いてもおいしいですが私はじゃこ天のひじき煮が特に好きです。魚のうまみでグッとおいしくなります。
炒める
我が家では炒めることはあまりしないのですが今年の夏、市内のお弁当屋さんでお弁当を買ったらゴーヤチャンプルの中に豚肉の代わりとしてじゃこ天が入ってました。ゴーヤの苦味とよく合っていてとてもおいしかったです。ちなみにこのお弁当屋さんでは、焼きそばの中にじゃこ天が入ることもあります。そちらもとてもおいしいです。
パンにする
今までありそうでなかった発想。2023年5月にオープンした小麦の奴隷 宇和島店では、すり身をパン生地と合わせて揚げたじゃこ天パンを販売しているそうで、興味津々でお店に行ってきました。
カレーパンのようなサクサクの生地の中にじゃこ天のすり身が入っています。周りがサクサク、中がすり身というとじゃこカツ(すり身に野菜を混ぜてパン粉をつけて揚げたもの)を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、まったくの別物でした。魚の風味にパンが合います。おいしい!
お店の方にお話を聞くと「ご飯に合うものはパンにも合うと思って」といろいろ挑戦しているそうです。
最初は「じゃこ天をパンにする」という発想に驚きましたが食べればしっくりくるこの感じ…そういえばツナマヨもちくわもパンに入ることがありますし、魚とパンは思ったより合うのかもしれません。
小麦の奴隷 宇和島店
宇和島市坂下津甲407-209
TEL 0895-28-7700
地元に愛されるじゃこ天
今回この記事を書くにあたって、いろいろな年代の人に「どこのじゃこ天が好き?」と聞いてみました。するとみんな違うお店を教えてくれました。家族がここのじゃこ天が好きだから、家の近くにあるから、食感がいいから…理由は様々でした。
「郷土料理」というと学校の家庭科で作る、あまり日常では馴染みのない料理を思い浮かべてしまうかもしれませんが、じゃこ天も宇和島の代表的な「郷土料理」のひとつです。こんなに使い勝手がよく、おいしい「郷土料理」が宇和島にあること、じゃこ天という”ふるさとの味”があることを嬉しく思います。
宇和島蒲鉾共同組合のホームページでは、今回紹介した食べ方以外にも紹介されています。シンプルゆえに奥が深いじゃこ天の世界をお楽しみください。