クリーチャークレーマー
お客様は神さまですという一節から、購買者でしかない客が過度なサービスを店員に求めるようになって久しいが、逆に店員側の接遇がおかしいケースも増えてきているように感じることが増えた。
最低賃金が底上げされるという話だが、群馬のコストコで時給1500円での募集というニュースに世間がざわつく現状で、フルタイムでその仕事をこなしても経済的な安定は遠いというのに、まるで贅沢なことのような扱いを受ける中ではモチベーション高く仕事をする人は増えまい。
低賃金だろうが、仕事は仕事で、まして人と接する仕事についている中で、やる気のなさやマニュアル棒読みの態度を是とするならば、悲しいことだけれど、人員不足に対してファミレスが配膳ロボを導入したように接客も機械化になるほうがスムーズなのかと考えてしまった。
店員には何も期待するべきでなく、あちらもこちらも機械のように淡々とやり取りをすべきなのかもしれないが、マニュアルすら放棄したような適当な態度の対応をされると、便利な場所にあっても利用したくなくなるし、店としてもそんな面倒な客はきて欲しくないだろうからWinWinになるか。
自分の価値観や仕事論を相手に押し付けるのは愚の骨頂であろうが、あの感じでは世間でクレーマー扱いされている人の中にも、クレイジーな接遇をされてしまって抗議したという方も中にはいるのだろうな。
とある機会に知り合った若者は、コンビニのバイトの際に、低いカネでなんでもかんでもやらされたらたまらないっすよ。テキトーにやって、それで時間まで努めれば問題ないでしょうバイトなんてと醒めた顔で吐き捨てていた。
それも、当人のリアル。若さで全てが決まるわけではないが、ひとつの空気としてそう考える人も存在する。そんなもんなんだろうが、なんだかとても悲しかった。
自分は田舎育ちなので、スーパーや百貨店などでも血の通った、悪く言えばやたら濃密な接客文化を通り抜けてきて、そこから地方都市なり都会の接遇も見聞きしてきたが、実感としてテキトーな接客する人は増えているような感じがするのだ。
時代の違いを受け入れろ、店員に多くを求めるなクレーマーめと思われるかもしれないが、投げ銭であるとか、マニュアル棒読みだとか、そもそも店員で処理対応バラバラなのは問題外だと思うのよな。
そういうことでイライラするなら、上記したようにSF漫画やら小説の未来のように機械化してくれた方が嫌な思いはしなくて済むのかもわからん。
モンスター店員にクリーチャークレイマーと言う状況になるよりは、感情を排した対応でも揉めない冷たい場所になる未来に進んでいくのかな。