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フォントは思いやり

2019年12月3日のブログでフォントについてこんなことを書いていました。
〈引用始まり〉
みなさんは、文書をつくる時にどんなフォントを使っていますか。
基本的は、ウインドウズで設定されている「MS明朝」「MSゴシック」でしょうか。
あるいは、見た目が柔らかい感じがする「丸ゴシック」でしょうか。
私も基本的には、この3つのフォントを使い分けていました。
しかし、最近は、「BIZ UDゴシック」を使っています。
理由は、読みやすいユニバーサルデザインのフォントだからです。
調べてみると「BIZ UDフォント」は、モリサワという会社が開発したことがわかります。本当に読みやすいのです。特に、ひらがなを比べてみるとよくわかります。
四角で囲んだ文字が「BIZ UDゴシック」です。どうですか?
違いが判りますか。老眼で文字が見づらい人にとっては、UDフォントを使ったほうがいいと思います。もちろん、授業で使うプリント資料もこのUDフォントを使うほうがいいと思います。
たかがフォントですが、こういった細かい部分に気づく感性を持っていたいです。
〈引用終わり〉

以前から,フォントについてとても興味がありましたが,今回「奇跡のフォント」(高田裕美 時事通信社)を読み,更に興味が高まりました。
この本のもくじは,こんな感じです。
第1章 私が書体デザイナーになるまで
第2章 写植からデジタルの時代へ
第3章 「社会の穴」を埋めるフォント
第4章 誰一人取り残さないフォントを追求する
第5章 フォントで誰もが学習できる環境を作る
特別章 フォントができること

特に感動したのは,高田さんが,「ディスレクシア(発達性読み書き障害」の子供と出会い,「UDデジタル教科書体」の開発に挑んだ熱い心です。
この本を読むと,これからはいろいろな文章を読むときにフォントが気になるはずです。

特に教師は,自分が使っているフォントが本当に読みやすいのか,どんな印象を与えているのかということを意識して欲しいと思います。
フォントを選ぶということは,相手を思いやる気持ちの表れなのです。
著者の高田さんのインタビュー記事はこちらです。