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本音教育用語集(す~せ)

すいせんにゅうし【推薦入試】毎年,2月1日は公立高校推薦入試が実施される。約20年前にこの制度がはじまった。本来の目的は,評定は飛び抜けて高くはないが,学校行事や生徒会やクラブ活動などで意欲的に取り組んだ生徒の進学希望をかなえるためだったと記憶している。 しかし,現在は推薦入試で合格内定するのはするのは,ほとんど評定が高い生徒だ。評定がボーダーより低い生徒は推薦委員会も通過しない状況にある。つまりいくら人物が良くても評定がボーダーに達していない生徒は推薦合格できないということだ。
 例えば,生徒会役員として,一生懸命がんばった生徒は他の生徒よりも,いろいろな行事に時間をとられ,学習時間も不十分な時もあったに違いない。学校のために,犠牲にしたものがあるのだ。こんな生徒を救ってやる制度にはならないのだろうか。

せんたくきょうか【選択教科】中学校では,選択教科という授業がある。現行の学習指導要領では1年生で0~30時間,2年生で50~80時間,3年生で105~165時間である。現勤校では,1週あたり1時間から3時間の選択教科を履修している。どの教科を学習するかは基本的には生徒の希望制である。最初に担当教師が1年間の学習内容を説明し,希望調査をし,最終的には教師側で人数調整等をして決定している。すべての生徒の希望通りにはならないのが現状だ。中には第3希望の教科にまわされる生徒もいる。第1希望がかなった生徒は,好きな教科なので積極的に学習し,第3希望にまわされた生徒はしぶしぶ学習することになる。こういう状況であるから評価もなかなか難しい。第3希望の生徒にCをつけることは忍びないという気持ちが出てくるからだ。
 また,問題行動をおこす生徒に限って,楽な教科を選択するためふたを開けてみるとすごい面々が揃っていることもありうる。こうなると授業どころではない。毎時間生徒指導である。この選択教科で学校が荒れる学校があることも事実だ。