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本音教育用語集(ふ~へ)
ふとうこうせいと【不登校生徒】今から,15年ほど前,3年生の学級担任をしていた時,私のクラスに不登校の女子生徒が2人いた。
A子は,2年生の時も私が担任をしていたが,2学期の途中から不登校になった。原因がよくわからなかった。その後,学校へは全く来なくなってしまった。
B子は,1学期の途中から男子生徒からからかわれたことが原因で,不登校になった。最初は,全く学校に来なかったが,2学期の途中から養護教諭に協力してもらって,保健室の隣の学習室で生活するようになった。自主学習をしたり,好きな絵を描いたり,養護教諭の手伝いなどをしていた。
この2人に対して,私は次のような指導をした。
①保護者とよく話し,まず保護者を安心させるようにした。
②家庭訪問をする時は,同じ曜日,同じ時間にした。
③家庭訪問では,学校の話ではなく,趣味の話や遊びの話などをした。
④学校を休む時は,できるだけ自分で連絡するようにした。
⑤下校する時は,必ず私か養護教諭にあいさつをして帰るようにした。
こうやって2人に対応し始めて,3ヶ月ぐらいたったある時,この2人を会わせてみたらどうだろうか。(因みにこの2人は,小学校も違い,また同じクラスになったことがないのでお互い全く知らない)と思った。
さっそく,2人に話をしてみた。すると2人は別にいいという感じだった。
2人の母親に了解をとり,次の日曜日にA子の家にB子を連れて行った。
その後,2人は仲良くなり休みの日は一緒に遊ぶようになった。2人は次第に明るい笑顔を浮かべるようになり,高校に行きたいという気持ちがで出てきた。
私立高校を受験することになった。そして結果は,2人とも見事合格だった。
へきちきょういく【僻地教育】現在,勤務している学校は離島にある。いわゆる僻地である。最近は僻地と書かずに「へき地」と書かなければいけないそうだ。
離島と本土との大きな違いは,高校からは島を離れ,自宅から離れて生活する生徒が多いということだ。ということは,本土の生徒よりも早く自立させなければならないのだ。しかし,保護者は,どうせ高校生になると親元を離れて行くので,中学3年までは,不自由はさせたくないという思いから,ついつい甘えさせてしまうこともあるようだ。この考え方の違いを埋めていくことが,生徒を自立させるためには必要なことだ。