見出し画像

人の話は最後まで聴こう

今日は私の自戒ネタより。
コーチという仕事をしていますが、全然人の話聴けてないなーと反省することがとても多いです。
そのことに自分で気づくようになってきただけでも成長したと言えるのかもしれません。

家族との話は最たる例。
よく父親から指摘されます。あなた譲りですよ、という言葉も喉まで出ますが。

仕事仲間との打ち合わせなどでも、相手の話を最後まで聞かずに、つい自分の感想や意見を言ってしまいます。

この時の私の脳内は、「あなたが言いたいことはわかる」。

意見が対立しているときには、先手を打って、相手の言い分を塞ごうとしてしまいます。
これが火に油を注ぐだけだということは私もだいぶ学習してきまして、
最近は、反対意見がある時こそ、ぐっと堪えて、最後まで相手の言い分を聞いてみよう、と努めています。
ぷるぷると堪えていることが相手に伝わっているので、まだまだ修行中です。先は長い。

最近新たに気づいたことは、私が大いに共感するときのこと。
「わかる、わかる」と口を挟んでしまい、それによって相手が話を最後までできなくなってしまっている、ということに、ようやく気づきました。

私としては、共感していることを示したいとか、
私もその経験があることを伝えたいとか、
わかっているところはそう示して、早く先を聞きたいとか、
悪気なく無意識に相槌くらいのつもりでやっている感じですが、

話し手からしてみると、「わかる」と言われたら、その先は話しづらくなるだろうと思います。
そうすると、「十分に話した」「話しきった」という感覚を得ないままになるのではないかと思います。

さらに言えば、実際には、多分、私は何もわかっていない可能性が高いです。
相手が使う形容詞ーー例えば「美しい」「面白い」「つらい」「悲しい」などーーには、その時々固有の状況や、その人固有の感性があります。
それを同じようにわかることはまずない。
だから、その人の言葉で、ちゃんとそれを表現してみるところに意味や価値があるのだと思います。
それを私は邪魔してしまっていたんだな、と気づいているところです。

会話というのは、単なる情報伝達や、事柄を理解するだけのものではありません。
よく話した、よく聴いてもらった、つながった、心が通い合った、という感覚的なものがあって、ようやく、「この人といい会話をできた」と感じられるのではないかなと思います。

これは、プライベートだけではなく職場でも同じです。
気持ちのよい対話ができる場所に人は集まります。
「この人は話を聴いてくれる」と思ってもらえたら、社内外問わず、その後の信頼関係も、きっと築きやすくなるだろうと思います。

こんな人間でもコーチができるのか??と思われた方。
こんな人間だからこそ、コーチングに出会ったんだろうなと思います。
聴く力と自己管理の筋力がいつも鍛えられますし、
私自身の数々の失敗も、クライアントさんにとって何かの気づきとしてお役に立つことがあるならば、こんな嬉しいことはありません。

「相手の話を最後まで聴く」

今日は、ぜひ試してみてくださいね。
相槌は、「へ〜」「ほ〜」「は〜」「なるほど〜」「うんうん」あたりでしょうか。
試してみた感想なども、お待ちしています!

では、今日もよい一日を!


◆今日のカバーアートは、ここみち書店の定番本。「人の話を聴く」といえば、モモ。日本で一番モモが売れる本屋になりたい、なんていう夢を妄想しています。

この記事は、2024年11月27日配信のここみち便りをリライトしたものです。
「ここみち便り」は、コーチング、リーダーシップ、その他、仕事や日常を充実させるヒントをお届けしているメルマガです。毎週水曜お昼ごろ配信。
ご登録はこちらから。


【ご参考】
『モモ 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語』ミヒャエル・エンデ (著, イラスト), 大島 かおり(翻訳)


いいなと思ったら応援しよう!