望むのは自由
今月は、CTI JAPANにてCo-Activeコーチング®のフルフィルメント・コースのリードをしていました。
人が充実感を感じながら、満たされて生きていくことを応援する関わりを学ぶ3日間ですが、
同時に、学びに来ている人たちも、その感覚を体感していきます。
コーチングの現場でも、まずここから入ることがとても多いです。
実際、人がコーチングにくる目的は、より充実した仕事や人生、より豊かな生き方であることが多いので。
「どうしていきたいですか?」
「どうなったらいいですか?」
「何を欲していますか?」
こんなふうに聴いていきますが、このシンプルな問いが、実は答えるのが一番難しく、ゆえに、一番パワフルだったりします。
というのも、こういうことについて思いを馳せる機会は日頃ほとんどない、という方がとても多いので。
上や外から降ってくる仕事をこなしているだけで、1週間があっという間に過ぎてゆく。
昔から、自分は何が好きかなんて考えずに、テストで良い点を取ること、難関校に入ること、人気の会社に就職することを目標にして生きてきた。
家事をして家族のことを考えているだけで、毎日が精一杯。
「本当にこれがしたいことかなぁ」とふと思う時もあるけれど、それが後回しになってきた。
どれもとてもよくある声です。
じゃあ、ここから一緒に考えてみましょう、まずは妄想でもいいから、と一緒に描き始めてみると、すぐにそれを止めてしまう人もいます。
私にはそれはどうせ無理。
そんなことを考えたって、会社がOKしてくれない。
家族が反対するに決まっている。
今やっていることをいきなり捨てられない。
やり方がわからない。
「ちょっと試しに描いてみましょうよ」とお誘いしているだけなのに、すぐに実行することまで持ち出して、ビジョンすることにブレーキをかけてしまいます。
「今すぐやって」とも「その道に進んで」とも「周囲の賛成を得てきて」とも言っていないのですが。
これはとても面白い現象だな、と思います。
これが癖になってくると、「実現できないことは望まない、描かない」というふうになっていきます。
すると、自分の可能性は小さなところで留まります。
ひどくなると、自分が何を望んでいたのかすらもわからなくなっていきます。
もちろん、描いてみたところで実現が約束されているわけではありません。
ただ、描いてないことは絶対に実現できません。
HOW(どうやってやるか)は後から考えればいい。
やるかやらないかも、描いた後で選択したらいい。
環境は環境。
どんな環境の中でも、自分の心と頭の中だけは自由です。
自分には実現できなさそうなことであっても、自分には分不相応に思えるものであっても、望むことは自由です。
今や過去がどうであったとしても、望んでみることを自分に許してみる。
充実した人生を生きたいと思ったら、ここが出発点。
私自身がとても苦手なことだったからこそ、その大事さを知りました。
そして、それを口にするのは、実はとても勇気のいることだったりもします。
でも、口にすると、きっと何かが変わり始めます。
たとえ1%だったとしても、その変化は大きなものです。
今日、何を望むことを自分に許しますか?
では、今日もよい一日を!
◆今日のカバーアートは、先日行ってきた石垣島の日の出。日の出を見ながら望みを口にしてみるのもいいかもしれませんね。
この記事は、2024年11月20日配信のここみち便りをリライトしたものです。
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【参考:今日の記事が響いた方に】
「自意識と創り出す思考」(ロバート・フリッツ & ウェイン・S・アンダーセン 著)
「思うは招く」(植松 努、TED TALK(動画))
TED x Sapporo: