
ChatGPTの衝撃。人間の仕事の行く末
今日はまるで私の専門外の話ですが、皆様にもこの衝撃を共有したくて書いてみます。
最近話題のChatGPT、もう試されてみましたでしょうか?
私は、年明けに、日本に来ていた海外の友人と会っていた時に教えてもらいまして、大変な衝撃を受けました。
Chat GPTとは、”Conversational Generative Pre-training Transformer”の略で、OpenAIという組織が開発した自然言語を生成するAIです。
大量に学習したテキストデータをもとに、質問に答えることも、作文をすることも、まるで人間が作り出す文章のようにやってくれます。
Open AIは、イーロン・マスクなどの著名人が共同で設立した人工知能の研究・開発を行う非営利団体です。
例えば、こんな感じです。
私(文章入力):
織田信長と徳川家康のリーダーシップスタイルの違いは?
ChatGPT(数秒で以下を回答):
織田信長と徳川家康は、戦国時代の日本を代表する指導者であり、それぞれ独自のリーダーシップスタイルを持っていました。織田信長は、豊臣氏を統治し、自らの目的を達成するために戦争を繰り返しました。また、軍事的な力を持ち、戦いにおいては積極的に攻撃的な戦術を取りました。政治においては、自分の信念や意見を強く持ち、他人の意見を尊重しませんでした。一方、徳川家康は、徳川幕府を統治し、治安を守り、平和を維持するために戦争を避ける戦略を取りました。また、政治的な手腕を持ち、論理的な判断力を持ち、他人の意見を尊重しました。
確かに、ちょっと間違っているところはあります。
が、これをわずか数秒で、目の前でこの回答が自動的にPC画面に表示されていく様は、もうSF映画の世界に来たかと思うほどです。
間違いも、そう遠くないうちに正されていくだろうと思います。
こんなこともしてくれます。
私(文章入力):
「例えば、こんな感じです。」を丁寧な日本語にしてください。
「例えば、こんな具合です。」という意味をもつ表現を丁寧な日本語に言い換えると、「例を挙げますと、このような状況です。」となります。
他にも、手紙を書く、台本を書く、一度作成したそれらを手直しする、プログラミングコードを書くなど、私たち人間が何分も何時間もかけてするようなことを、ものの数秒で返してきます。
日本語だとまだ間違いも多めですが、英語では、下手な論文よりもずっと良い文章を書くなどの評価も出てきているようです。
この技術を体験して、私は静かな公共スペースで大声を出すのを慌てて抑えなくてはいけないほど驚いたのですが、
合わせて、いろんなことを思いました。
一つには、Googleが築いた検索帝国も、こういう形でゲームを塗り替えるものが出てくるのか、と。
私などは、つい、一度作られた巨大なものはもう超えられないと思ってしまうのですが、世の中は常に変化・進化しているのだなと思いました。
Google検索せずとも、ChatGPT に聞こう、という流れは普通に想像できます。
だからこそ、AIが回答するものの影響度の大きさを思うと末恐ろしくなります。
広告をはじめとするマーケティングのあり方も変わりそうですし、その戦いは熾烈な感じがいたします。
そして、私たち人間はこの先AIやロボットとどう付き合っていくのかな、と。
学校って何を教える場所になるのかな、とか。
本やネットを調べればわかること、機械的でロジカルな判断、間違いを正すだけの仕事などであれば、
近い将来、もう人間がやる必要はなくなりそうです。
私の職業であるコーチングも、通りいっぺんの質問だったら、もう人間じゃなくてもできてしまいそうです。
現時点では、まだAIとは棲み分けができそうだとは思っています。
というのも、特に私たちが実践している流派(コーアクティブ・コーチング®︎)のコーチが得意とするのは、論理では説明のつかない、生々しい人間の部分だからです。
コーチングセッションでよくテーマになる例の一つは、
「頭ではこうすればいいのはわかっているけど、できない。」というもの。ネットや本で得られる沢山の情報で、何が正しいのかはわかっている。
でも、その正しさや論理では整理がつかないところに、つっかえた感じやわだかまり、説明のつかない感情がある。
それを解きほぐし、消化し、昇華させ、エネルギーに変えていくことは、私たちがやっていることの一つです。
そして、これができるのは、そういう生身の体験を私たちコーチ自身が経験しているから、ということでもあり、
もし私たちがこの生身の体験を手放したら、たぶん、それも提供できなくなってくる。
なので、AIの時代にありながら、AIでは得られない体験をし続けていかなくてはならないんだな、と書きながら、自分でも気がつきました。
こんなふうに言っていられるのもいつまでかわかりませんけれども。
このnoteも、元になっている「ここみち便り」も、もう、私が書く必要もないかもしれません。
ちょっと実験してみました。
「直感の大事さについて伝える手紙を書いてください」と頼んでみました。
さらに、その内容を、「もっと楽しい表現にして」と指示しました。
さらに、「夏目漱石の文章のスタイルにしてください」と頼みました。
この記事の末尾にChatGPTの作文を貼っておきますので、ご興味ある方は、下方ご確認ください。
さすがに夏目漱石のスタイルは、少しの時間考え込んでいました。笑。
でもどれも素晴らしくできてます。
AIの進化は、皆さんの仕事にはどんな影響がありそうですか?
どんな風に使っていくことができそうでしょうか?
では、また!
◆今日のカバーアートは、Open AIが作った画像生成AI「DALL•E2」に「A rabbit eating a carrot on the moon, in Ukiyo-e style」と指示して描いてもらいました。待つこと、わずか数秒です。
【おまけ:ChatGPT作成、直感の大事さを伝える手紙、3パターン】



ChatGPTのサイトはこちらから。
(アクセス急増しすぎてて、繋がらない時があります)
他にもいろんな使い方を実験をして、1月27日(金)配信のポッドキャスト「独立後のリアル」で相方と一緒に話しました。併せて聴いてみてください。
独立後のリアル#145:AIと独立 ChatGPT 僕らの仕事はほぼ無くなる?!
「独立後のリアル」は、人生本気を変えたい人のコーチをしてきた2人がこれからの時代を賢く生きるヒントを愉快に無責任に話すポッドキャスト番組です。毎週金曜配信中。Spotify、Apple Podcastなどでどなたでもお聴きいただけます。
コーアクティブ・コーチング®︎にご関心を持たれた方はこちらをどうぞ。
CTIジャパン ウェブサイト
この記事は、2023年2月1日配信のここみち便りをリライトしたものです。
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