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たぶん大丈夫。

コロナ禍を越えてから(実際は世の中まだまだコロナ禍継続だけど)久しぶりに来てくれた知人友人、SNSでメッセージくれた友人などに
「大丈夫だった?大変だったね」と声をかけてもらっていてありがたい。


振り返ってみれば2020の春、「おお〰︎このまま行くと結構厳しい気がするな....」となってた頃は「(ほんとだよ.....大変だよ)」と感じてたけど、いまはずっと気楽というかどーんと構えていられていて、「(いやいや....みんなもそれぞれに大変だろうに....優しいなありがとう)」という気持ちになっている。
 
緊急事態宣言でお店が暇だったあいだ、「今しかできない、次につながることをしよう」と気持ちを切り替えて、焼き菓子•パンなどの新しい部門に力を入れてきた。

力を入れ始めてもすぐに結果はでないものだし、リピートを得るような商品ていうのは、フィードバックの積み重ねでしか作れない(と思っている)。

「おいしいので買ってください」
「お得にするので買ってください」
お願いするのは楽だけど、そうしてしまうと押し売りになったり、値引きしてるから買ってもらえてるだけになったり、良いことはないので、そういうことはしたくなかった。

お店の料理もそうで、割引すれば売れるとしても、それって売れた後に虚しさが残る。
「そもそもこれくらいの価値しかなかったんだな」となってしまって、売れたのに気持ちが落ち込んでしまう、みたいなことがある。

お店のキャパシティ/販売能力が決まっている以上、動かせない数字というものがある。
それを無理なく達成出来るかどうかが、運営する者の力量なんだと思う。
迎え入れるときの空気や人間力だったり、コミュニケーション能力だったり、純粋に味だったり、幅広い対応力だったり、一概にこれとはいえないけどそういうもののコンビネーション。

コロナ禍で、来る人がかなり限定的になった時期を経験したことで、そのあたりの「ここが的なんだ」というのを如実に感じることができたというのがあって、その点ではいい経験ができたと言えると思う。

コロナ禍は確かに大変だった。
けど始まった頃から「これはおさまるまでに2-3年かかるだろうし、その後も影響があるな」と考えていたので、長引くことに関してはそれほど悲観的ではなかったというか想定の範囲内ではあった。
やっぱり2020の春から夏が(序盤のインパクトもあって)状況としては一番悪くて、底を経験した強さというか諦めというかがあって、その結果、気持ちに余裕を持ってやってこられたんじゃないか。

お店を始める時から今でもずっと、
「知人友人に助けを乞わない」というのがなんとなく気持ちの中にある。
それが嫌味なくできる人もいるけど、うちはできない。
二人ともそういうのができない。

割引きなどとおんなじで「お願いしたからお店に来てもらえている」というのが、どうにもたまらなく(時には情けない)気持ちにさせられるのである。

実際は「顔を見る」というのが目的にあったとしても、「こんな中でも時間を割いて、お金を使って、お店に来てくれる(または購入してくれる)価値が(多少なりとも)存在している」ということが「やっててよかった、これからも頑張ろう」という気持ちにさせてくれて、それが前向きなパワーを産んでくれる。
それを気持ちの柱になって、次へ進むことかできている。

今後、まだまだ影響は残り続けるし、相次ぐ値上げなど他の要因で苦境に立っていることは変わらないと思うんだけど、たぶん大丈夫。
「絶対大丈夫」かはわかんないけど。

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