コロナ禍そのあとの話。
緊急事態とかあれこれ繰り返していたころ
蔓延防止とかリバウンド措置とか
そーいうのが終わったらどうなるかと考えていた。
終わるったって、前に戻るにしろ先に進むにしろ、変化は急激には起こらない。
テレワークがつづいてオフィス撤退した会社があったり、毎日出社でなくなったり、
仕事が変わったり、行動圏内が変わったり。
日々行くようなご飯やさんてのは、波がないから良いと思ってたけど、こんな状況になるとひたすら低い波に耐え続けるしかなくなってしまう。どうしようかと日々考えながら仕事していた。
いつもきてくれてる人たちはいるけど、新規のお客さんをつかむのはなかなか難しいなぁ。
普段なら、毎年新入社員を連れてくる先輩がいてそこからお客さんになることがあったり、職場や自宅の引越しで中目黒に来たといって、探索にきてから通ってくれるようになったり、という時期的な波があったのだ。
でも、いまはほとんどない。
かと言って、営業時間を伸ばしても伸びなんてたかが知れている...
うーばー何ちゃら、宅配いろいろ業者が営業に来た。でも、元々原価の高い商品を中心に売ってる飯屋ではちょっと導入するのはな、となるし、厨房の処理能力が追いつかないと思った。
料理の外販なんて、ライバル多くて頭抜ける気がしない。
競合相手は飲食店だけじゃない、コンビニ、スーパー、宅配、もろもろ。選択肢がおそらく消費者の必要なぶん以上に増えている。
そもそも、「出来立てがうまい」料理を売ってるのに、持ち帰ってから食べる料理や、冷凍の料理を売る??そこにパワーを注ぐ意味はどれだけあるのか...
それで、うちは「お店に来てくれるお客さんがテイクアウトする」それのみに絞った。
難しいことは諦めた、と言っていい。
継続的に数字を上げてくれる期待はできないけど、できることを足してくくらいの意味はある。やりながら考えよう。そう思った。
そうしてしばらく経った。
気づくと、前から始めていた通信販売、ちらほら知らないお客さんも買ってくれるようになっていた。
知人界隈のお客さん、その紹介のお客さん、知らないお客さん。
どこ見れば商品がわかりますか?買えますか?という問い合わせが増えてきて、それまでフリーのサイトを使っていたけど、もっと多くの人が気軽にアクセスできる場所が必要になって、有料のサイトに移行した。
通信販売も競争相手がおおい、なんせ全国のお店が相手だ。
どうしたら頭ひとつ抜けられるか?
毎日考えていた。