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写真業界はマーケティングでメイン顧客の中高年層を切り捨てないように

写真業界はSNSが発達するまでは、カメラ雑誌が宣伝広告の場であり、そこは中高年カメラマンがメインターゲットだった。
今も高額なカメラを買う年齢層は所得を考えても中高年がメインだと思われる。
デジタルカメラが出来て、安いコンデジが大量に売れた。
それらは若者や初心者が購入した。
それでも高級一眼レフは中高年がメイン顧客だった。
ところがスマホが普及して若者や初心者はスマホのカメラで満足して安いコンデジは売れなくなり、カメラ市場は最盛期の1/20にまで縮小した。
残ったのは高級なミラーレス市場。
当然メイン顧客は中高年だ。

しかし、SNSが発達した途端、カメラ会社はあっさりとカメラ雑誌に宣伝広告を出すのをやめてSNSへ移した。
その結果、アサヒカメラ、日本カメラ、月刊カメラマン、フォトテクニックデジタルなど主要カメラ雑誌が休刊、廃刊となった。

SNSは利用者が若いということで、比較的若いカメラマンを持ち上げてヒーロー化していき、メーカーのお偉いさんのインタビューでも若者を育てる、若者をターゲットと言っている。

銀塩カメラ時代、若者がターゲットだったろうか?
バブル期は若者が金を持っていてハイソカーが売れた。しかし今若者が高い車を買うだろうか?お金がないから車離れしている。買えないものは買えないのだ。

そしてバブルでもないのにデジカメはどんどん高額化して中高年でも買えない金額になっている。何度も言うが車で例えるならレクサスかベンツみたいな立ち位置のミラーレスカメラを若者が買うと本気で思っているのだろうか?
今や中級機が40万円前後で、入門機が20万円前後である。
キットレンズを入れたらどうなるだろう。
更に追加で交換レンズを買うことにしたらきっと以外のレンズの値段が凄まじい。
50mm単焦点レンズが10万円超えが当たり前、F1.2は30万円近くするものがザラにある。

写真雑誌がなくなり、SNSでは若者偏重。
これまで高額なカメラに投資してきた中高年がただでさえ物価高と機材の高騰のなかで写真趣味を続ける楽しみ、意味があるのだろうか?

本気で若者を取り込むならカメラとレンズで10万円以下で完結し、交換レンズだって数万円程度で手に入れられるものを。
フィルムカメラが受け入れられているのだから機能満載よりも撮る楽しみを。

そして中高年のために写真雑誌を復活させること。
SNSは写真雑誌に年齢ごとの部門分けがあったようにシニアのコンテストなどで中高年を盛り上げること。

マーケティングをもっとターゲットの購買力やメインの購買層はどこなのか明確にして、無闇に若者ばかり持ち上げてメイン顧客を失わないように、ミラーレスカメラのメイン購買層の中高年を切り捨てないようにして欲しい。

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