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カメラ趣味と写真趣味は似て非なるもの

カメラ趣味とオーディオ趣味と時計趣味と車趣味は似ていて、男性特有の高価なメカニカルなものに惹かれるところから来ていると思います。
フィルム時代はスマホがなくカメラは高価で、更に写真を撮るのも見るものフィルムを購入して現像し、更にプリントするという手間とお金をかけないと見れないというように手間がかかるものでした。それはお金を持っているお父さんの趣味でした。

だから当時のカメラ趣味は「高価で時代の最先端の精密機器であるカメラを持ちたい」「(当時はカメラがなければ撮れない貴重な)写真を撮ってみたい」理由でカメラを買うことでした。
そこから写真にハマっていい写真、上手い写真を撮る人も出てきましたが、
高級車を買う人が車でレースをしたりドライブしたりするのが趣味でないように、当時はカメラを所有してタマに写真を撮るだけの「写真が趣味ではなく、カメラを所有する事が目的」の人が割と多かったように思います。

今の時代は、スマホのカメラで写真が日常となっており、特に女性はプリクラが好きなことや、インスタ映えの言葉が流行ったこともあり、セルフでも旅行でも日常でも料理からファッションから家族から友人からスマホで沢山写真を撮ります。

スマホのカメラであってもカメラはカメラです。
そしてスマホのカメラで写真を撮っている人の多くがカメラマンとして意識していないでしょう。
スマホのカメラが物足りなくてミラーレスカメラを買う人は高価なカメラを所有したいわけでなく、より良い写真を撮りたいからでしょう。

また、カメラも道具ですし、ファッションにもなるのでカメラという機材にハマりカメラ機材が趣味になる人も出てくると思います。

ただ、スマホからカメラマンを意識せずに写真が趣味になった人が必ず高価なカメラ機材にこだわるとは思えません。
また、カメラから写真趣味にどっぷり浸かっていた人も高価になりすぎたカメラ機材に疑問を持ち出した人が増えています。それはデジカメインフォのコメント欄などを見てもチラホラ散見します。

スマホが台頭した時代、明確にカメラ趣味と写真趣味は似て非なる異なるものになったと思います。
そしてスマホがもっともっと高性能化してカメラが駆逐された時、純粋に写真趣味の人々はほとんど全く影響は受けないと思います。むしろ高価な機材を買わなくてよくなくなるでしょう。オーディオ趣味と音楽趣味の関係と同じです。コンポを買うことと音楽を聴くことは別で、カメラ趣味と写真趣味は違うのですから。
影響を受けるのはメーカーの広報部に持ち上げられてインフルエンサーとして活動してきた人でしょう。

皮肉になりますが、インフルエンサーの方々は展示会で仲間内で固まるのではなく、1人でもより多くの人と仲良くしてカメラ趣味を広げる、深めて、スポンサーであるメーカーに貢献しなければならないと思います。
展示会運営サイドから仲間内で固まらずに来場者に接客するよう指示があったのは前年のアンケート調査や出展していたメーカー担当者からの苦情が入っていたからでしょう。
かつてメーカー広報部は部数の減ったカメラ雑誌への広告をやめてSNS等ネットへシフトして、その結果ほとんどのカメラ雑誌は休刊していきました。
インフルエンサーが本気でその役割を遂行することが本人にとってもカメラ会社にもカメラ趣味にとっても全てがWINWINです。
頑張っていただきたいです。

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