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独りが好きだとしたらその性格を早く自覚した方がいい。16Personalitiesを試す。


独りが好きな自分を自覚する

何事を為すにせよ、現在地を知ることが大切。それはじぶんという存在についてある程度客観的に理解するということです。じぶんは主体であるため、じぶんのことは自覚できているという「形而上的な自覚」があるわけですが、この自覚は「じぶんはじぶん」という自覚でしかありません。つまり自己同一性(Identity)の自覚でしかないわけです。

「じぶんはじぶん」は正しいですが、そのじぶんがどんなじぶんなのか、が重要で、それをしっかり自覚しておくのは極めて有益だと思うわけです。ぼくは現在55歳ですが、それでもやはりじぶんを客観的に知ることはときに非常に重要だと思っています。ゴールをどこに設定するとしても、現在地がわかっていないとルートが決まらないわけですから。

昨年はクリフトンストレングスというメソッドを使って「自分の強み」を理解する試みをしました。

これは自分への理解を高めるという意味でとてもよかったと思っています。さらに面白かったのはこのクリフトンストレングスからのメッセージの中で「一人」という言葉が多かったことで、これが実に印象的でした。

あなたは本能的に、一人で仕事をすることを選ぶ傾向があります。

CliftonStrengths®

生まれながらにして、あなたは、考えたり仕事したりするために一人になる時間が必要な、自立心の強い人です。

CliftonStrengths®

おそらくあなたは、アイデアや解決案、チャンスなどについて考えを巡らす時間が1週間に5時間以上取れると、楽観的な気分になれます。あなたはおそらく、過去や現在、未来の出来事について考えることが好きなのでしょう。

CliftonStrengths®

強みによって、あなたは物事をじっくり考えるために1人になることがときどきあります。

CliftonStrengths®

どんだけ一人が好きなんだ、俺。(笑)

でもこの分析を通して、改めてぼくは独りで仕事をしていく環境を整えることを決めました。ちょうどCOVID-19でリモートワークが浸透する流れでもあったため、それは難しいことではありませんでした。

無理に組織を前提に考えなくていい

様々な研究などによると、一人が好きな人は全体の中で多くはなくだいたい全人口の2%~5%くらいのようです。希少種ですね。だからといってはなんですが、こういう人種は組織では異端者になってしまう傾向が強いと思います。

ぼくが社会人になったのは1989年(平成元年)です。もう30年以上前。この頃の就職活動は「疑いもなく大会社に入社する」というのが前提でした。つまりどんな人間もひとまず大きな組織の一員になってその中で役割を与えられ、それを全うする、という価値観です。

ぼくは最初からその価値観に順応できていなかったように思います。それでもまだ10年そこそこ務められたのは、当時の職場である広告代理店がある意味で組織としては未成熟だったこと、組織内にアウトローのような人が結構多くいたことが影響していると思います。

でもそんなデタラメな組織も年を追うごとに普通になり「ガバナンス」なんて言葉も一般的になっていきました。入社当初の広告代理店を知っている人間にとっては笑止千万ですが、実際、まともな(普通の)組織になっていったわけです。

同時にぼくはだんだんと組織に自分を預けることができなくなっていきました。そもそもぼくは組織は実存ではないと考えています。国家であれ、会社であれ、それは考える主体ではない、つまり実存ではないという立場です。

しかし多くの組織人はそうした実存ではない組織、会社に自我を預けているわけです。会社の意志が存在していてそれを自分個人として共有している、と考えている。ぼくにとっては妄想としか思えません

ぼくにとって会社は実存ではないので、会社の意志などどいうものは存在しません。ぼくはぼくの意志で仕事をするまでなのです。組織人側からすると面倒くさいことこの上ないですよね。ほんと、すみません。その当時の先輩方。

11年余り勤めて広告代理店を辞めたぼくは、自分の会社を作って仕事を始めました。幸い何とか今でも生きていられます。でもぼくの失敗はせっかく組織を辞めることができたのに、再び組織化を志したことです。

自分の考えで組織を作り、人を雇用しました。ここでは多くは語りませんが、これは概ね失敗に終わりました。人を育てるというのはとても難しいことで、それこそぼくが馴染めない組織の方が効果的に人材を育てることができるのです。

リーマンショック以降、組織化のビジョンは潰え、ぼくは再び一人になりました。しかしその時のぼくは「一人を選び取った」のではなく「組織化に失敗した」と総括していたのです。

大企業を辞めてから20年以上、とりあえず生きているのですから一定の成功事例といっていいとは思いますが、この「組織化に失敗した」というのはぼくのなかで結構大きな黒歴史になっていたわけです。

その気持ちが徐々に変わり始めたのはここ数年です。最初から一人だったじゃん、一人で何か問題あるのかな、という気持ちが改めて芽生え始めました。そこにCOVID-19のステイホーム環境の到来で、ぼくは、

独りでいい、いやむしろ独りがいい

と改めて思ったのです。

性格診断をやってみた

上述のクリフトンストレングスもそうですが、多変量を解析してパターンを見出す、というスキルにおいてアングロサクソンの能力は極めて高いと思いますし、ぼくはそこにある種の敬意を抱いています。

そこで性格診断もアングロサクソンのメソッドでちょこっとやってみました。その結果ここでも自分の性格を見事に言語化してもらう快感を得ることができました。そのメソッドとは“16Personalities”というものです。

ぼくは心理学を専攻しようと考えていたこともあるので、こうした深層心理の類型についてはそれなりにその信憑性を調べます。この16Personalitiesという性格診断はMBTIという診断ポリシーをその背景にしているようです。

MBTIとは?
(Myers–Briggs Type Indicator / マイヤーズ-ブリッグスタイプ指標)

内省的な自己申告アンケートであり、人がその人自身の世界をどう認識し、物事の決定をしていくのかという点について心理的な選好を表すことを目的としている。

カール・ユングによって提案された概念理論に基づいて、キャサリン・クック・ブリッグスと彼女の娘イザベル・ブリッグス・マイヤーズが作り上げた。

ユングは、4つの主要な心理学的機能である感覚、直観、感情、思考を用いて人は世界を経験しており、人の生涯のほぼすべてにおいて、これら4つの機能の内の1つの機能が支配的であると推測していた。

MBTIの根底にある仮定は、私たちは皆、自分の経験を解釈する方法に特定の選好を持っており、こうした選好が私たちの興味、ニーズ、価値観、動機づけの根底にあるということである。



WIKIPEDIA

ユング心理学が背景になっているようですが、その実効性についてはかなり否定的な意見も多い模様です。

MBTIは、一般企業や民間企業では人気であるものの、科学的な心理測定の観点においては著しい不備がある。



WIKIPEDIA

さらにこんな記述も見つけました。

MBTIと同様のタイプ表記を用いた性格診断を無料で公開しているウェブサイトが存在するが、それらはいずれもMBTIではない。



WIKIPEDIA

あらら。大丈夫か、16Personalitiesは。まあでも一定の心理学的知見を基盤にしてそれなりのケース(世界で最も受診者の多い深層心理類型化メソッドらしい)をストックして創っているのでしょうから、何か個人的に腑に落ちる言語を見つけられればOKと考えることにします。

アンケートは以下のリンクから無料で受けられます。



こんな感じの尺度質問にどんどん回答していくスタイル。注意書きにはこんなことが書いてあります。

12分以内で終わらせましょう。
正直に答えましょう。(たとえその答えが気に入らなくても)
できるだけ「中立」の答えは避けましょう。

16Personalitiesの詳細

答えはすぐに出ます。16の性格(キャラクター)は以下のようなものです。16のパーソナリティはその前に4つに分類されています。

➊分析家
➋外交官
➌番人
➍探検家

がそれです。ちなみに英語だとこう書いてあります。

➊ANALYSTS
➋DIPLOMATS
➌SENTINELS
➍EXPLORERS

この分析は別の言葉でも語られることが多いようです。参考までにそれを記載しておきますね。

➊合理主義者気質(プロメテウス型)
➋理想主義者気質(アポロン型)
➌保護者気質(エピメテウス型)
➍職人気質(デュオニソス型)

4つのグループはそれぞれに対応しています。
ェブサイトも確認してみてください。

イラスト化されていて結構わかりやすいと思います。ギリシャ神話の神々についてはもう少し詳しく調べないとわからないかな。個人的には地球というか世界の創造主たるプロメテウスは好きだけど。

ぼくは「建築家」だった

16Personalitiesの診断の結果、ぼくの性格類型は「建築家」でした。

この上なく孤独、そして最も希少で戦略に長けている性格タイプのひとつで、建築家型の人達自身、これをすべて痛いほど感じています。全人口のわずか2%を占めていて、特に女性が珍しく、全人口のたった0.8%です。

16Personalities®

ここでも来たよ、「孤独」評価。もはやここまで来ると「一人」「独り」「孤独」「孤高」が自分のコアであるという自覚は深まるばかりです。「建築家」の性格は上記のリンクに詳しく書いてありますが、ちょっと刺さった部分だけを引用してみますね。

最も夢想的な理想主義者であると同時に、最も辛口な皮肉屋でもあります。

16Personalities®

規則や制限、伝統は、建築家型の人達が忌み嫌うものです。あらゆる物事は、疑問視され再評価される余地があるべきだと考えていて、機会を見つけると、論理的に優れ、時には配慮に欠けた、そしてほぼ例外なく型破りな自らの方法やアイデアを一方的に成立させます。

16Personalities®

注目を浴びることなく、親しい仲間と共に作業できる、自分にとって心地良い環境にとどまることが、建築家型の人達にとって最も良い場合が多いのも事実です。

16Personalities®

まあそんな感じだよね。(笑)このブログメディアpolyphonyに書き綴られている言葉は上記の性格を如実に表している気がします。この性格診断は面白いよ。みんなやってみた方がいい。


でも日本語の診断はここまでしかないんです。英語に不自由ない人は英語ページに行けばより詳細な情報が得られます。しかもマイページが出来て自己研鑽にも繋げられる模様。なるほど、ここから先でマネタイズするわけね。

日本語サイトだけだと「占い」みたいなものだけど、英語サイトだともっとはっきりとした評価軸が示されて、今後の指針も得られる造りになっているので英語サイトをちゃんと読むことをお薦めします。


ただの「建築家」じゃなくて、Assertive(自分に自信を持った)という形容詞が付いてる。かなり自己陶酔的なキャラクターのようです。分析家というのはROLEと書いてあるので、単なる分類というよりは「社会的な役割」と解釈した方が良さそうです。

この辺りはぼくのプロフィールとかなり合致しています。その点では自己認識と現実的な仕事の仕方がようやくシンクロしてきたと言えるのかも知れません。人生のストラテジーはConfident Individualismだそうです。

Confident Individualism

感慨深いなぁ。確信を持った個人主義とでも訳すのかな。まあ、でもこのポストの結論はやはりそこに至るわけです。

16Personalitiesやった方がいい

英語版では、ぼくのパーソナリティはこんな感じでサマライズされています。Mind、Energy、Nature、Tactics、Identityの5軸の尺度で評価しているということは英語版を見ないと理解できません。その点でもやっぱり英語版がお薦めですね。日本版では占いに近い情報しか得られません。

ASSERTIVE(自分に自信を持った)
INTUITIVE(直感的な)
THINKING(考えるのが好きな)
INTROVERTED(内省的な)
JUDGING(自分で判断する)

傾向が強い順に並べると、上記のような順番になります。ちなみにクリフトンストレングスでは、ぼくの強みは以下のようにサマライズされていました。

強みの5つのキーワードとパーソナリティの5つのキーワード。これらを合わせた10のキーワードを胸に、これからの人生の戦略をしっかりと立案し、遂行していこうと思います。

10 Important Keywords for My life

①STRATEGIC
②IDEATION
③FUTURISTIC
④ACHIEVER
⑤INTELLECTION
⑥ASSERTIVE
⑦INTUITIVE
⑧THINKING
⑨INTROVERTED
⑩JUDGING

Basic Strategy of My Life
CONFIDENT INDIVIDUALISM

改めて思いましたが、性格診断や強み診断は一定の水準で有益です。単なる占いを越えて、自己理解が深まり人生戦略に軸が生まれ、誤った選択をするリスクが低減されます。仕事の仕方や生き方で悩んでいる人、とくにオヤジ世代の人にはぜひ一度トライしてみることを強くお勧めします。

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