ドイツのミーティングに参加 その5
日独共同作業でパンク修理
アウトバーンを走っていて、リアタイヤがパンクしてしまった、”その4”の続きです。
リアタイヤがパンクしたせいかどうか分かりませんが、センタースタンドのカラーが少し抜けてしまい、センタースタンドが立てられなくなってしまいました。
まず、それを直すのに休憩所にあったベンチを利用し、リアタイヤを浮かせてカラーを戻します。それでやっとリアタイヤの取り外しにかかります。
チューブレスタイヤでしか乗った事がない方は分からないかも知れませんが、チューブタイヤのパンク修理はタイヤのビートを落としてチューブを引き出して、パッチを貼って直すんですよ! 知っていますか?
今、これが出来る人は十人中一人もいないでしょうね。
ここで役立ったのは、やはり整備の経験。当時でも車体はもちろん、エンジン、ミッションまで自分で全バラして組み立てていましたから、それが役立ちました。借りたオートバイは日本で私が乗っているのと同じモデル。
一緒に修理したドイツ人のメンバーも皆自分で整備しますから、どの順番に分解して行けばいいか、細かい言葉のやり取りがなくても意志疎通が出来ました。
口には出しませんが、「リアタイヤ外すには、先にチェーンケースとチェーンを外す必要があるから、〇ミリのボックスレンチがいるよね」、「次にリアのアクスル抜くんだから、〇ミリのスパナが必要」、そういう風に、どういう順番で分解するか分かっているから、工具の選定にも悩むことなくスムースに作業が進みました。
やはり、日頃の技術がいざという時に活きる。今まで何度も経験しています。
会報の白黒コピーで申し訳ありませんが、半ズボンの右のメンバーが、ポケットを探して出て来たパッチキットを「これで修理するよ」と、示している所です。
すでにリアタイヤは外されてベンチの上に置いています。
家族と車に乗っていた子供に「こう修理するんだよ」と教えながらパンク修理をして、仲良くなりました。
タイヤには釘が刺さっていて、チューブに3つ穴が空いていました。危なかった~
この年のヨーロッパは暑く、パリでも41℃を記録したほど。
昔から暑い年もあれば、冷夏もある。それが自然というものです。
私が付いて来ないのに気づき、オートバイを置いてアウトバーンを炎天下の中3km程歩いて来てくれたドイツの会長。すでにパンクは修理済み、ホイールも戻していました。
会長は見るからに顔が疲れています。心の中では「今度はパンクか!?」と思ったでしょうね。
パンク修理が終わり、リアタイヤも組み付けた所で、皆で炭酸水で乾杯しました。ただ、すっかり温くなっていました。
でも、異国でのトラブルを自分達だけで修理して、また帰路に付けたのです。
メンバーの一人は、「みんなそうだよ、ツーリングで故障したらどうにか直して帰ってくるのさ」と言っていました。
昔はある程度の車の整備は自分でしたものです。今ではタイヤのローテーションやオイル交換でさえ人任せ。車やオートバイが機械である事すら忘れて乗っていませんか?
日本では少し前からですが、ドイツではアウトバーンでの二人乗りが認められていて、修理したオートバイは会長が運転、その後ろに私を乗せてもらって、会長のオートバイの所に辿り着きました。
オリンピックが始まりましたが、タイヤを使う競技、例えば自転車の各レース、BMX、KEIRIN、マウンテンバイク、ロードレースはもちろん、パラリンピックの車いすを使う競技、テニスやバスケットボール、自転車レース、フェンシング等でマジ軽ナットや除電技術を使えばかなり有利になるのは間違いありません。
転がり抵抗が減少して無駄なエネルギー消費が減る、振動が減るから路面からの突き上げが緩和されて疲れにくくなり、走行安定性安定性も良くなる。更にタイヤが長持ちするからコスト削減にもなります。
実は2年前にあるスポーツチームの運営会社の社長にマジ軽ナットの話をしました。チームには自転車競技チームもあるからです。社長とは知り合いで「そんな凄い技術があるなら、自転車競技チームの監督から電話させます」となりましたが、連絡はなし。再度話をして「連絡がないのですか?それではもう一度監督に伝えて電話させます」と言ってくれたのですが、結局連絡はありませんでした。
おそらくチームの監督は選手経験はあるのでしょうけれど、技術的な知識が無いのでしょう。だから、「無駄に使われているエネルギーを減らす」という意味が分からない。「静電気が一体何なんだ?」と軽く考えているのでしょう。
オリンピックのKEIRIN(トラック競技)の自転車は東レのドライカーボン製だそうです。トラックは左回りだからチェーンを左側に移して、空気抵抗を1%減らしたそうです。涙ぐましい努力ですが、静電気の悪影響を減らす事はしていないと思います。カーボンファイバーは炭素繊維だから電気を通します、ところが合成樹脂は石油が原料で電気を通さない。流れる空気とフレームや部品、ライダーとの摩擦でも静電気が発生します。なので、もの凄く帯電します。
もし、私が開発に参画出来たら、ドライカーボン自体から放電させます。
すでにそれを行っていて、仕事がら微弱電流が流れる樹脂が手に入るので、
自分でカーボンファイバーをその樹脂で張り(機能性カーボンと命名)、フィルターの周りを除電ネット(市販されていない)で囲んでいます。
こうすると吸気効率が大幅に改善する、キャブ車だからアイドリングがすごく上がり過ぎ、アイドルアジャストスクリューで下げました。
更にタイヤとチェーンも除電すれば、間違いなく大幅な効率改善になります。チェーンにはグリスが付着しており、更にシールチェーンはグリスが封入されています。
たくさんのコマが擦れながら回転するから静電気が多く帯電して、グリスの粘度が高くなるので動きが悪くなり、バタついてエネルギーをロスします。チェーンを除電すると、工業高校のS先生のように「チェーンが軽く回るってこんなに気持ち良いんだ」と分かります。
この競技用自転車は2,000万円だそうです。
そこに僅かな金額、タイヤとチェーンなら1万円以下、カーボンファイバーのフレームや部品を特殊な樹脂で作っても数万円。これでオリンピックで活躍出来れば安い物です。
「そんな良い技術なら、業界に取り上げられないの?」という方がいるかも知れません。もちろん、掲載されています。
マジ軽ナットは車いす用もあります。
ホームページはこちら
https://tristars-tec.jimdosite.com/