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記憶の中の風景(30)
北海道に引っ越した元同僚が遊びに来て下さいと言うのでお言葉に甘えて夏休みに遊びに行くことにした。ひとりで旅行に行くのはこれが初めてだった。
レンタカーを借りると言うと、私の車を貸しますと言う。車を借りて何かあるといけないからと断ったが遠慮しなくていいと押し切られた。道の駅のスタンプを集めてきて欲しいと元同僚は言った。交換条件があったが、お安い御用だ。
2007年8月14日11:00頃、新千歳空港に着陸したボクは小樽行きの快速エアポート115号に乗り札幌駅へ移動した。車窓から見える北広島駅前には綺麗なマンションが沢山建っていた。
札幌駅前で車を借りて夕張に向かった。高倉健主演の映画『幸せの黄色いハンカチ』の舞台である夕張に行きたかった。最後のシーンで黄色いハンカチが風に揺れている風景が見たかったのだ。
かつて夕張炭鉱があった町は寂れていた。石炭産業が斜陽化し閉山した後、観光客を呼び込もうとテーマパークやスキー場を作ったが失敗に終わり、夕張市の財政は2006年に破綻した。
つづく