私設文学賞古賀コン5をもりあげるための未完成原稿とは
古賀コン5に未完成原稿で参加しました。
え、未完成原稿? それってありなの?
ありなんです。
募集要項にもちゃんと書いてあります。
それより大切なのは「1時間で書き上げた文章、優勝したら1万円」という賞のコンセプトであると思います。
この1時間の解釈は筆者にゆだねられており、いわゆる「俺1時間」で良いため構想をカウントしなかったり、プロット作成時間を除外したりして、「本文執筆(ひとによっては推敲含む)1時間なので1時間で書き上げました」としても問題ないわけです。
そうしたゆるさあるいは甘さがあるゆえの文学祭なのであり、古賀コンが自由な創作の場として存在する由縁であるとも思います。
私こと蒼桐大紀は、古賀コンにおける1時間を「本文執筆1時間(公開する作品そのものを作るために手を動かした時間)」と解釈しております。
構想、キャラ設定の作成、場合によってはプロット作成、そして完成後の投稿作業は執筆の外側にあるから、1時間に含めないという強気の解釈です。
書き上げた後の推敲は、本文そのものにタッチするため本文執筆に含むととらえています。
本文執筆1時間が古賀コンの1時間。
これが蒼桐式古賀コンにおけるレギュレーション遵守ラインです。
1時間はiPhoneのタイマーで計っています。
さてさて。
今回の場合はどうだったのかと言いますと、5月30日19:00のお題発表でお題をチェックし、さなコン2024へのエントリーが完了した翌日の6月1日から構想を練り始めました。ちょいちょいメモは取りますが、ほとんど頭の中で考えます。
6月2日は日中に時間が取れなかったので、夜になってから続けて構想を考え、おおよそオチが決まり、書き出しが見えたところでタイマーセット、本文執筆に入りました。
しかし、1時間では書き終わらなかったですね。
この時点で2677字書いているので、速度そのものはむしろ速いほうなんですが、書きたかった内容を書くには足りなかったようです。
ここでいったんファイルを保存、2677字でFixします。
再びタイマーをセットして続きを書き始めます。
それから27分後くらいにどうにか書き上がりました。
タイムオーバー27分、30分近く……。
言わなきゃバレないので、これで「1時間で書きました」としれっと出すことも考えたのですが、それをやってしまうと未来の自分が延々と後ろめたさを感じて苦しみそうなのと、1時間半の実力を1時間の実力と買い被られるとこれまた自分の首を絞めそうなので、1時間で書いたファイルで応募することにしました。
以上が蒼桐個人のエゴに起因する理由です。
そしてここからは、ちょっと真面目な話。古賀コン全体を見て考えて、あえて未完成原稿を出した理由です。
古賀コンはこれまでも「未完成でも応募できる」とされてきたのですが、実際のところ露骨な書きかけの文章ってなかったと思うのです。みんな1時間で仕上げてくるし、どれもこれもクオリティが高い。
そういうのがずらーっと並んでいるところに飛び込むのに、「1時間で完成させられるかわからないし、未完成で出すしかないかも知れないけど、どうしよう」という方は尻込みしちゃうと思ったのです。
あと、さらに真面目な話をすると、結果的にとはいえ未完成原稿での応募という前例がなく、その事が回を重ねることで「やっぱり完成させなければいけない」という無言(誰も言ってないけど)の圧力を感じさせてしまうのではないか、という危惧がありました。
個人的に「スケジュール的に追いつめられていても、開催期間中のどこかで1時間確保できれば参加できる」というストレスのないとらえ方で臨めるからこそ、古賀コンというイベントが体験しやすくなっているのだと思いますし、かてて加えて楽しむ心のゆとりが生まれているのだと思います。
いつもがいつもでちゃんとしなきゃで張り詰めていたら切れちゃう。
そうしたわけで、今回は未完成原稿で出してみることにしたのでした。
(未完)までがタイトルです。
ただやっぱりちゃんと書き上げた物を読んでもらいたい、という欲求はあるので人気投票期間終了後に完成版を公開するので、そちらもよろしくお願いします。
ご支援よろしくお願いします。