オーディオ世代交代 2006〜2024〜
実家を出てから初めてそれなりのオーディオ機器を買ったのが、2006年でした。
私が子供のころにそうであったように、子供が生まれたのを機に、よい音楽が日常にある生活にしたいと思ったのがきっかけでした。
その時に購入したのが、アンプ、CDプレーヤー、スピーカーの3点セットです。長年楽しみましたが、そのうち、最初にCDプレーヤーが不調になりまして、2021年に初めて買い替えをしました。
今月ついにアンプの方も電源周りが不調をきたし、それでもだましだまし使っていたものの、これはもう長くない、だめだと思うにいたり、先週末オーディオ屋さんへ買いに走りました。そのアンプが今日届いて、新旧入れ替えをしました。
2006年から2024年までの18年間!
よくこんなに長くもったものだと思います。
スピーカーの方はまだ好調?というか、問題なく音を鳴らしていますが、こちらもいずれ寿命が来るだろうと覚悟はしていますが、まだもう少し一緒にいて欲しいなと思っています。あと5年くらいもつといいな。
と言うのも、2006年に買ったスピーカーはドイツのASWというメーカーのもので、今は日本で販売されていなくて壊れたら次は別のメーカーのスピーカーに変えるしかないからです。気に入っているので、できれば他のメーカーのものに変えたくないのです。
オーディオマニアではないので、とくに詳しくはなく、そこそこの価格で、それなりによい音で演奏を楽しめたらいいなという感じで選んでいます。音の好みがはっきりしているので、一度気に入ったものが見つかったら、次からは同じ方向性のもの(できれば同じメーカー)を選びます。
価格は2006年当時と比べると着実に値上がりしていて、2倍まではいかないけれど、1.5倍以上という感じを受けました。
今回壊れてしまったアンプが、
Marantz PM-15S1 (↓)
新たに買ったのが、
Marantz PM-14S1 (↓)
重さが18kgもあるので、入れ替えるのは大仕事でした。ついでにオーディオボードの周辺は大掃除をしてぴかぴかにしました。
同じメーカーの後継機のようなものなので、どこが違うの? というくらい見た目はほとんど変わらないのですが、中身はグレードアップしているようで、聴き比べてみると確実に音が良くなっています。
最初に聴いてみたのが、こちらです。
ピアノ:クララ・ハスキル
指揮:カール・シューリヒト
シュトゥットガルト放送交響楽団
録音の状態があまりよくなくて、くぐもった音で聴こえてくるので、それほど演奏を楽しめる盤ではなかったのですが、不思議なことに、アンプを変えて聴いてみると、ピアノの音の質感が上がっていて以前よりも打鍵の雰囲気が伝わってくるというか、リアルな音に近づいたような違いをはっきり感じます。こうなってくると、またこの演奏を聴くのもこれまでより楽しくなってきます♪ ただ、音がよくない盤ということは変わりません。
この盤[ITM950021]、ハスキルやシューリヒトの経歴、曲の解説などはちゃんと書いてあるのですが、なぜか演奏日時など何も書いてありません。
今回、ちょっと調べてみたところ、シューリヒトのCDリストが存在することが分かりました。この膨大な録音データをよくまとめたものだと思います。しかも実物のCDのブックレットにすら書いていない録音データをどうやって調べ上げたのかと思うと感心してしまいます。
このリストによると、
ピアノ協奏曲第9番が1952年、
第19番が1956年の演奏だと分かりました。ハスキル晩年の演奏です。
そして次に聴いてみたのが、こちらです。
これを聴いてはっきりしたのが、演奏のニュアンスまでもがこれまでよりも豊かに感じられるようになり、フランソワのピアノ演奏を聴くのがより楽しい時間になりそうだということです。
壊れずにずっと長く使えるとよいのですが、機械ですのでこうしていつか寿命をむかえてしまい、更新することでこれまでに聴いてきた音楽をまた新しいものとして感じる機会になりそうです。
生演奏には遠く及ばないのですが、それでももう過去の人となってしまった演奏家の音楽はこうして聴くしかなく、それなりによい音で楽しむことができるのは、嬉しいものです。
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