国際相続における海外からの書類の取り寄せ方法
■戸籍の取り寄せ方法(韓国)
韓国は、領事館に必要書類を持っていくと、オンラインで本国に繋いでもらうことができ、戸籍が発行を受けられます。
しかし、戸籍を請求できる人は制限されているので注意が必要です。
OK:直系血族 NG:傍系血族
傍系血族で戸籍を取り寄せたい場合は、必要な戸籍の関係者全員から委任状をもらっておかなければなりません。
■戸籍の取り寄せ方法(台湾)
台湾には、領事館や大使館がありません。
そのため、台湾にいる代理人(親族等)が直接本国の戸政事務所から戸籍を取り寄せます。
台湾に代理人がいない場合は日本から直接請求できますが、申請を出すために様々な準備を要し、当事者の協力が必須となります。
日本で生まれ育った台湾の方だと、台湾では戸籍の申請を出しておらず、台湾に戸籍を請求しても受け取ることができないケースもあるため、注意しましょう。
■死亡証明書の取り寄せ方法(アメリカ)
アメリカは州によって法律が異なるため、州毎に書類の取り寄せ方法や取り寄せ権利者が変わります。
今回はもっともケースが多い日本人がカリフォルニア州で亡くなった場合の死亡証明書の取り寄せ方法についてお伝えします。
◎カリフォルニアからの死亡証明書取り寄せ方法
<ネットでの申請>
ネットでの申請自体は可能ですが、入力必須の項目が多く、情報が不足していた場合は申請が出来ません。全項目を埋められるほど情報を持っているケースは実務上はほとんどないため、ネットでの申請はかなりハードルが高いと言えます。
<書面での申請>
ネットでの申請ができない場合は、書面で申請書を作成し、郵送で申請します。
ただし、郵送する際の手数料としてアメリカの銀行で発行された小切手を同封する必要がありますので、この小切手を持っていないと郵送での申請はできません。
書面で申請する場合のメリットは、情報が不足していたとしても、向こうで検索してもらうことで死亡証明書を取り寄せることができる可能性がある、ということが挙げられます。
(先にお伝えした通り、ネットの場合は情報が不足していたらそもそも申請すら出来ません。。)
最後までお読みいただきありがとうございました!
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