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踏み台にされるのを怖がらないで:人との関係性を築くために

踏み台にされるのを怖がらないで:人との関係性を築くために


Trinity Marriage カウンセラー 柴(しば)より

「この人に利用されるんじゃないか?」
「自分が踏み台にされてしまうのでは?」

恋愛でも、友人関係でも、こんな不安を抱えている人がいます。

その気持ちはとてもよく分かります。信じていたのに、結果として「利用された」「ダシにされた」と感じると、心が傷つくし、次の人間関係を築くのが怖くなりますよね。

でも、私は思うのです。本当に「踏み台にされた」ことで、あなたは何かを失っているのか? と。

奪おうとする人は、奪われてきた人


まず、覚えておいてほしいのは、「奪おうとする人」は、過去に「奪われた」と感じた経験がある人が多いということです。
• 自分が過去に犠牲になったと感じているからこそ、次は奪う側に回ろうとする
• 誰かに踏み台にされたと信じ込んでいるからこそ、今度は自分が誰かを踏み台にしようとする

これは、恋愛でも仕事でも、友人関係でも同じです。

奪おうとする人は、いずれ奪われます。 それは、そういう価値観で人と関わっているからです。

「踏み台にされた」と思うのは幻想かもしれない


たとえば、こんなシチュエーションを考えてみてください。
• あなたが手助けした人が成功した。でも、その人はあなたに何の恩義も示さず、去っていった。
• 恋人があなたを支えにして成長した後、別の人と結婚した。

こうした出来事が起こると、「利用された」「踏み台にされた」と思うかもしれません。

でも、ここで視点を変えてみましょう。

あなたがその人を支えたことで、あなた自身が何かを失いましたか?

おそらく、何も減っていないはずです。

むしろ、あなたは「人を支えられる力」を持っているということです。それは素晴らしい才能であり、あなたの価値が失われたわけではないのです。

踏み台にされることを怖がらないで


人間関係を築くうえで、「利用されることを恐れるあまり、人を信じられなくなる」というのは、とてももったいないことです。

もちろん、悪意を持って利用しようとする人からは距離を置くべきです。でも、すべての関係を「踏み台にされるかどうか」という視点で見てしまうと、純粋なつながりすら築けなくなってしまいます。

本当の価値は「奪う」「奪われる」を超えたところにある


ここで、「ゼロサムゲーム」という考え方について説明したいと思います。

ゼロサムゲーム(Zero-Sum Game)とは?
ゼロサムゲームとは、「誰かが得をすれば、必ず別の誰かが同じだけ損をする」関係を指します。つまり、全体の合計はゼロになるという考え方です。
• 例えば、競争の激しいビジネスでは、「A社が市場を取れば、B社はその分だけ市場を失う」といった関係がゼロサムゲームに当たります。
• 恋愛や人間関係でも、「誰かが得をすると、自分が損をする」という考えに陥ると、ゼロサムゲーム的な視点になってしまいます。

しかし、人間関係は本来ゼロサムゲームではありません。

「人間関係はゼロサムゲームではない」という考え方


誰かが得をしたからといって、自分が損をするわけではない。

むしろ、人間関係は「プラスサムゲーム(Positive-Sum Game)」のようなものであるべきです。つまり、お互いが成長し、価値を高め合う関係です。
• 誰かを支えたことで、自分も学びや気づきを得られる
• 相手が成功することで、自分も良い影響を受ける
• 協力することで、お互いがより良い環境を築ける

人間関係を「ゼロサム」と捉えてしまうと、「誰かが幸せになると、自分は損をする」という視点になってしまいます。でも、そんな考え方をしていると、本当に価値のあるつながりを築くのが難しくなります。

最後に


「踏み台にされた」と感じるとき、それを「奪われた」と考えるのではなく、**「自分が与えられる力を持っていた」という証拠」**だと思ってほしいのです。

人との関係を築くことを怖がらないでください。誰かを信じることを怖がらないでください。

奪う人、利用する人は、結局のところ、誰からも信頼されなくなります。
でも、与えることができる人は、いずれ必ず、本当に価値のあるつながりを得ることができます。

あなたの価値は、誰かが決めるものではありません。
「踏み台にされる」ことを恐れず、あなた自身の歩みを止めないでください。


Trinity Marriage カウンセラー

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