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【No.33】採用工学のススメ ~論理的に仕事選びをすることは、不要どころかマイナスである~

No.33

━━━━━━━━━━━━━━採用工学のススメ━━━━━━━━━━━━━━━━

     論理的に仕事選びをすることは、不要どころかマイナスである

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 みなさん、こんにちは。藤原ユウマです。今週も採用工学のススメをお読み頂きましてありがとうございます。

 先週号のフランス新大統領のニュースに続いて、休む間もなく今週は韓国でも新大統領が誕生しました。 運命の5月9日、大方の予想どおり文在寅(ムン・ジェイン)氏が勝利し、新しい韓国大統領に就任することとなりました。同氏は朴槿恵(パク・クネ)前大統領の罷免を求め、強く叫んでいました。選挙結果では、対立候補である安哲秀(アン・チョルス)氏を大きく引き離して圧勝したことから、前政権への強烈な反発が伺える内容となりました。

 さて、ムン・ジェイン新大統領と言えば、盧武鉉元大統領の側近で基本路線としては対話外交をベースとしている人物です。世界中の喫緊の問題である北朝鮮問題に対しても、一貫して融和政策を指示するスタンスであり、金正恩との会談に応じる姿勢も見せています。これはトランプ率いる米政権が押しすすめる強硬路線とは対立しており、今後どのような北朝鮮政策になっていくのかに注目が集まります。

 また、国内に目を移せば、財閥への過度な権力集中を嫌い、反財閥的な政策や格差是正を目指した路線をとるのではないかと言われています。けれども、仮に反財閥的な政策を心情としていても、韓国経済はこれまでの商習慣も手伝って、財閥に頼りっきりという目が痛い事実も存在します。実際、国内企業の多くは財閥をピラミッドの頂点とした関係会社や下請け会社という構造になっており、韓国経済は財閥企業次第で浮沈が決まるという実態も抱えています。

 例えば、大手財閥であるサムスン電子の2016年12月期の売上高は約202兆ウォン(約20兆円)であり、サムスンが生み出した付加価値は82兆ウォンで、これは韓国のGDP(国内総生産)の5%を占めます。他にも、ヒュンダイ、大宇、LGなどの財閥が国内経済を支えていることもあり、下手にメスを入れて財閥から反発を受けたり、経済状況の悪化、すなわち雇用環境の悪化を招くリスクもあると指摘されていますね。いずれにせよ、国内外とも舵とりが難しいタイミングではあるため、ムン・ジェイン新大統領の手腕に嫌が王にも注目が集まります。

 マスメディア的にはこのように言われていますが、個人体に今後の韓国の未来が良くなることはイメージできません。一部の財閥企業が国と強固な関係性を持ち、ガチガチに地固めされている以上、その部分をフラットにすることは極めて難しいように感じます。一度大きくガラガラポンでもしないかぎり、体制転覆は無いでしょうね。韓国は毎度大統領がひどい辞め方で失職しますが、私が都度思うのは国民の意見が「極めて強い」ということですね。

 これは良い意味では国民の方向をむいた政治ができるということですが、悪く言えば「政治家が国民の未来を考えた最適手ではなく、その場その場で国民が納得してもらえる政治をしなければならない」環境であるということ。いずれにせよ、国民の声が強くて、ミスがあれば激情して辞めさせるなんていう事態は韓国では珍しくありません。結果として、いくらムン・ジェイン新大統領が思案を練っても、結局のところは国民の納得する形、つまりはこれまでとは大差ない政治に落ち着くような気がします。

■韓国新大統領誕生、トランプ政権の対北朝鮮政策に試練

http://jp.wsj.com/articles/SB11946987153804854626504583135640328275534

 さて、それでは今週の内容です。

【今週の目次】

1.論理的に仕事選びをすることは、不要どころかマイナスである

2.今週のトピックステーマ

3.気になるアイテム

4.お悩み人生相談 Q&A

5.読者感想コーナー

6.終わりに

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1.論理的に仕事選びをすることは、不要どころかマイナスである

 前回までの2回に渡って、仕事選びの軸など不要であること、そして自分が納得できる仕事選びの軸を企業に伝えても無意味であることを論じてきました。このシリーズ、最終回の今回は、「そもそも仕事選びの軸を決めることが自分にとって不要である」ということを考察していきたいと思います。

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