手織り絨毯デザインのはなし

手織り絨毯デザイナーが綴る絨毯のデザインとその周辺についての記録です。オーダーメイドのこと、手織り絨毯のこと、暮らしのこと。新潟市にお店があります。*HP→http://tricollage.com *記事を書いている人→小林あかね(手織り絨毯デザイナー・ワンピースプランナー)

手織り絨毯デザインのはなし

手織り絨毯デザイナーが綴る絨毯のデザインとその周辺についての記録です。オーダーメイドのこと、手織り絨毯のこと、暮らしのこと。新潟市にお店があります。*HP→http://tricollage.com *記事を書いている人→小林あかね(手織り絨毯デザイナー・ワンピースプランナー)

最近の記事

|オーダー絨毯 納品事例 |#01 スターダスト

また一枚、世界に一枚の、オーダー絨毯をお渡しできました。 製作工房はモロッコ。 上質な羊毛、自然の恵で染めた色、細やかな目の織り、すべてがあわさり、世界中どこを探しても見つからない、替えがきかない特別な一枚になりました。 デザインは「スターダスト」というオリジナルのデザイン。モロッコの伝統的な紋様たちを、砂漠の夜空に輝く星々にみたて、この絨毯を使う人の幸せを願ったデザインです。 今回オーダーいただいたのは、福島市にお住まいのO様。 オーダーの際も、この度のお渡しの際も、

    • 6/17(土)18:00~ NST「スマイルスタジアム」とThingsさんのコラボ番組「MY FAVORITE Things」にてご紹介いただきます

      まだお店を始めたばかりの2022年1月に、新潟のローカルなウェブマガジン「Things」さんにご紹介いただきました。とっても丁寧に取材をしてくださったのは山崎さん。 ▼その時の記事はこちら https://things-niigata.jp/other/tricollage/ こうして何度も読み返すことができるwebマガジンに記録を残してもらえるということはとても嬉しいことです。あれから少しは成長できただろうか・・と思ったりもします。そんなThingsさんより、テレビの方

      • #009 Tulips / デザインノート

        今日はチューリップ。 昔小さな頃、家の近くにチューリップ畑があって、母と散歩をしていると、畑で作業しているおばちゃんがチューリップをくれました。小さな手で受け取ったチューリップの可愛いらしさと、春に広く広がる畑の綺麗な色を今でも覚えています。 新しく、絨毯のためのデザインを描き始めています。身近な草花木をモチーフにデザインを作っています。 ここに掲載しているものは、デザインのもと=種です。この絵をもとに絨毯のためのデザインにしていきます。 ご希望のデザイン・サイズで、

        • #008 Mimosa / デザインノート

          春がもうすぐやってきます。 少しずつ、絨毯のデザインのもと=種を作っています。 ここから絨毯のためのデザインに仕上げていきます。 今日は、優しい気持ちになりたいと思ってデザインをしていました。 ミモザを虫眼鏡で見ると可愛らしさが倍増します。 tricollageのオーダーメイドの絨毯は使う人のお守りになるような 愛らしく大切にしてもらえるようなデザインをお渡しできるといいなと思います。 ここに掲載しているものは、デザインのもと=種です。身近な草花木をモチーフにデザイ

          #007 ふたたび

          昨年の4月に始めたnoteを再び開いてはじめてみることにしました。 昨年の10月に思い立って始めたオーダーメイド絨毯のお店ももうすぐ5ヶ月。販売しながら、デザイン作りながら、考えながら、感性を研ぎ澄ましながら、持ち合わせたいろんな能力を全力で使って、どうにかより多くの人に、手織りの絨毯の愛情深さとオーダーメイドの喜びをお届けできるようになったらなと。ここでは、自由に、主にデザインのことをまとめていきたいと思います。 【手織り絨毯デザイナーのお店】 Carpet shop &

          #006 新しい色

          百花万華の12デザインのなかで、おそらく一番多く選ばれているニロアカス。 春の特別オーダー会期間限定で、色違いバージョンの受注を行います。 これまでつくってきた百花万華のデザインは、ネパールの作り手とやりとりを重ね、うまくいったりいかなかったり、あれやこれやしてたら、発表から3年という月日が経ちました。 いちばんたくさん納めてきた「ニロアカス」というデザインは、だいたいどんなサイズでつくっても仕上がりがわりと安定しています。 となると、見本を作らなくても、デザイン

          #005 デザインのタネを探しに

          今年は、突然春がやってきた感じで、至る所でデザインのタネがあちこちにあって気持ちが忙しい。 植物は、図鑑でもネットでもその形はいくらでも見ることができるけど、やっぱり、自分の目でみて感じる時間は至福で、心が動く風景に触れること、それぞれの名前を知ること、細部まで観察すること、デザインも人生も、全ては自分の体験の積み重ねから作っていきたい。 色と光と。 特に、この「光」を絨毯のデザインにするにはどうしたらよいのだろう。 春は、天国のよう。 天国へ行ったことはないけど、たぶ

          #005 デザインのタネを探しに

          #004 デザインのタネ『菱の実』

          福島潟を散策していたら菱の実を見つけた。 もともとは鮮やかな緑だった実は、とてもかっこいいグレーになっていた。 こういう実を拾うととても嬉しい気持ちになる。 散歩をしていると、無意識に何か自分にとってのお宝を探している。 菱形のデザインは絨毯によく登場する。 悪いものから護ってくれるお守りの意味があると聞いた。 また、子孫繁栄の意味も持っているらしい。 玄関サイズのデザインにしたら、忍者の巻き菱みたいで痛そうだろうか、と思うのは自分だけだろうか。 こんな感じで、デ

          #004 デザインのタネ『菱の実』

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          GOSHIMA絨毯 家族のじゅうたん コンセプトムービー

          絨毯は、古くから、織り込まれる文様に家族への祈りや願いを込めて使われてきました。GOSHIMA絨毯アーモンドは、私たちの暮らしに馴染みのある「木」と「鳥」に願いを込めて、家族が長い年月愛着持って使い込んでいける一枚となる絨毯です。アンティークのものも多くある長い歴史をもつ「絨毯」という生活道具が、単なるインテリアの一部ではなく、何にも替えがきかない家宝のような価値をもって、この一枚の絨毯を使う家族みんなの人生が心豊かなものになるよう願っています。 ▼GOSHIMA絨毯公式 家族のじゅうたん アーモンド https://goshima-carpets.com/product/memorial-order/

          GOSHIMA絨毯 家族のじゅうたん コンセプトムービー

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          アーモンドの玄関サイズのご注文が続いています(感謝)。別名「おかえりの絨毯」。よく、上の三つのものはなんですか、と聞かれますが、花びらが風に舞っている様子でその風に乗って鳥が木に向かって飛んでいます。と説明しても、「よくわかんないけど、ま、いっか」と言われます。

          アーモンドの玄関サイズのご注文が続いています(感謝)。別名「おかえりの絨毯」。よく、上の三つのものはなんですか、と聞かれますが、花びらが風に舞っている様子でその風に乗って鳥が木に向かって飛んでいます。と説明しても、「よくわかんないけど、ま、いっか」と言われます。

          #003 デザインのタネを集める

          「百花万華(ひゃっかばんか)」というシリーズのデザインは、道を歩いていて見つけたかたちや、ふと出会った風景、または、買ってきた花木、心にグッときた形や色を図案化して作っています。 最近は、拾ってきたものや見ていたい草花木をオーダールームのあちこちに置いて、しばらく眺めています。 早くスケッチして向き合って線に落としこめばいいのだろうけど、この愛でている時間もとってもよくて、気がつけば、写真がどんどん溜まっていくだけになっていました。 以前、絨毯界のドンみたいな方に「デザ

          #003 デザインのタネを集める

          #002 ほんものに触れる

          小さな頃から、母は、美術館や音楽会に連れて行ってくれた。 世界的に貴重な展覧会だといえば、東京の国立美術館なんかの行列をなして観るような展覧会にも行かせてくれた。 本物に触れることの価値はお金に替えられない体験だ、とか言っていたこともあった。自分の耳で目で触れる本物の素晴らしい世界をたくさん見せてくれた。 母は、何十年も前の観に行った展覧会やコンサートのチケットを全てファイリングしていて、たまに思い返したように眺めては、その時の感動を思い出している。私も一緒に行った展覧会

          #001 はじめました

          気がつけば4月になって、ちょうど今日は1日なので、新学期が始まるような気持ちで始めてみたいと思います。 私は、GOSHIMA絨毯という手織りの絨毯のデザインをしています。 デザインをするだけではなく、主に直営店がある福島・猪苗代にある「Roots Lifestyle Shop」のオーダールームを運営・プロデュースしています。 お客様と接したり、次のデザインを考えたり、GOSHIMA絨毯について考えていくと、様々な思いが心から溢れてきます。ただ、この溢れてくる感情は、私個人

          プロフィール

          小林あかね Akane Kobayashi BRIDGE /one piece planning 代表 フリーランス デザイナー・プランナー・ディレクター 1978年生まれ。成安造形大学住環境デザイン卒業後、金沢での劇団で美術担当し国内外の公演に参加。2010年からの新潟市での福祉施設製品の企画販売事業を経て、2014年「BRIDGE」を立ち上げる。2015年福島県猪苗代町のRoots猪苗代にて工務店との連携によるブランディングやイベント企画などを手がける。2016年より