想いの手垢【詩の練習帳 24】

使い古していないのに
なぜだか汚れてる
日の当たらない場所で
いつの間にかカビている

日々の忙しさにかまけて
気をかけないでいたら
どんなに大切だったものも
一瞬にしてカビてしまう

瘡蓋のように
張り巡らされた
カビをこすって
落としてる

今までかけなかった分の気を
今、この瞬間に
かけるから
その分の労力が
必要だ

カビを全て落とし切ると
買った時より
綺麗になった

昔大切だったけど
今は忘れてしまったもの

意識を少し向けるだけ
汚れを防ぐたった一つの方法

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