見えない処置室の中には
横たわったホッキョクを
必死に介抱するドブナガとライスワイフ
それからホークジョウと
見慣れない姿の人物があった
ミナミはアストンをかわして
ホッキョクの元へ向かった
ドブナガは
アストンを指差して言った
ミナミは小耳に挟んだ言葉が
ひとりごとではないことを
自分の中で確認した
ミナミはアストンの瞳を覗き込むと
そう言うと
アストンにハグをした
アストンは思いもよらぬ行動に
知らない内にダイヤモンドの涙を
流していた
名前を褒められたことが
こんなに嬉しいとは
思いもしなかった
周りのみんなは
まだ半信半疑なのかも知れないが
この子が分かってくれさえすれば
他はもうどうでも良かった
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