見出し画像

親に抜毛症のことを打ち明けて、理解を取り付けやすくするための段取り

こんにちは!
トリコの星・ほりうちたかしです。
今日は、「自分の両親に抜毛症のことを告げる方法」についてお話しします。

もう限界、、勇気を出して親に話さないといけない…

今まで抜毛症のことを隠していたけど、

・親にバレそうになった
・抜毛が止まらずどうにもならない
・誰にも相談できる人がいない

そんなシチュエーションになることが多いんです。
(僕は5歳でバレたのでどうにもできなかったんですけど)


とは言っても、

抜毛症のことを理解してもらえなかったらどうしよう…

って、すごくすごく不安になりますよね。。
ものすごい勇気を振り絞っても、言えなくなりそうで怖い…
ってなったことも何度もあったと思います。

でも「もう、どうしても言わないといけない!」となったときに、
「親に抜毛症のことを話して、理解してもらえるようにする」
ためのとっておきの方法
をお伝えします。

※はじめに断っておきますが、絶対に成功する保証はありません。
ただし、現時点でできる状況で考えに考え出したプランです。
これ以上の方法がありましたらご一報ください。


話す前に「段取り」をとっていこう

結論を先にお話すると、「段取り」をしっかりとって正直に話すと親御様の理解を取り付けやすくなる可能性があがります。

「段取り」とは事を運ぶ順序・仕方、手順のことです。
この段取りをミスってしまうと、理解してもらえることでも理解してもらえないという悲劇になってしまうこともありえます。

ですので、今日紹介する「段取り」をしっかり把握して親御さんに話してください。

親御様への段取りはざっとこんな感じです▼

Wikipedia「抜毛症」のページを紙にプリントする
(親御様の分と自分の分の枚数用意)

両親どちらかに「お休みの日に大事な話をしたい」と
家族会議の日時を予約をする

当日、Wikipedia「抜毛症」のページを紙にプリントを見せながら、正直な想いを話す

場合によってはtwitterの画面も用意して抜毛症のツイートを見せる

です。

この段取りについてひとつずつ詳しくお話しましょう。


Wikipedia「抜毛症」のページを紙にプリントする

まずは、抜毛症の資料を用意します。
資料と言っても、公式の資料を用意してほしいです。

抜毛症の公式の資料といえば、Wikipediaです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%9C%E6%AF%9B%E7%97%87

スクリーンショット 2020-07-25 15.23.49

上記はページのプレビューです。

Wikipediaとは世界中で誰でも編纂できるWeb上の百科事典です。
誰でも編集できる百科事典からこそ、質も量も良いものとして高い信頼が置かれています。

執筆者が投稿するテキストはすべて自由な改変を認めることを条件として投稿しているため、他の参加者が記事の内容をチェックし、次から次へと加筆・修正することができます。ですから、最初は質の低い記事であっても、将来的には質も量も史上最大の百科事典へと成長する可能性があるのです。(中略)プロジェクトの運営ルールは主に各言語版ごとに話し合いによって定められており、運営においては特に著作権侵害の問題が起きないよう厳しい注意が払われています。問題のある記事の削除などの作業は、参加者の中から立候補や推薦により選ばれた管理者が行っています。
(Wikipedia「ウィキメディアについて」)

世界が公式で認めているWebの百科事典には、抜毛症の記事もあります。
情報の信頼性が高い、この記事を、親御様の人数分プリントしてください。

また、最近知ったのですが、アメリカに本社を置くMSD製薬による「MSDマニュアル家庭版 抜毛症」も資料のひとつにしても良いでしょう。

スクリーンショット 2020-07-25 15.45.05

上記のサイトはこちら

これらを、親御様の人数分だけプリントをしてください。


「なんで、プリントなの?スマホでいいじゃん!」

って思うかもしれません。

ですが、

ですが、、

それでも紙にプリントしてほしいんです!!

画像5

なぜかというと、親御さん世代は紙文化で育ってきた年数が長いからです。

新聞、紙の本、雑誌、FAX、はがき、封書、チラシ、パンフレット…
親御様はこれらに触れてきた時間のほうが長いんです。(かく言う僕も、ネットより紙のほうが長いんです)

こんな話を聞いたことありませんか?
いまだにメールよりFAXを使っているのが普通のところが多くある事実を。

東京は依然ファクス…政府のコロナ情報把握システム、自治体4分の1使わず大阪、神奈川も停滞

コロナで大変になっている東京都庁も未だに連絡はFAXなんですよね。。
昭和かよ!ってツッコミが来そうですが、これが大人世代の現状なんです。
(ITの仕事もしている僕から見たらとても考えられないんだけど…)

紙を否定するわけじゃないんですが、
紙じゃないとダメ、メールじゃダメ、ホームページなんか信用ならん!という人が一定数いるのは事実なんです。

あーもう、古い!バカバカしい!って思う気持ちはよ〜〜くわかりますが、そこを否定すると永遠に平行線をたどるだけなので紙にプリントすることは(前向きに)妥協してほしいです。


信頼性が高い場所・業種・メディア(公認のサイト)から、
親にとって信頼性の高い媒体(紙媒体)で伝えること。

この段取りが大事なんです。面倒でもプリントは用意しましょう。

ちなみにご自宅にプリンターがない場合は、
・学校
・公共施設(パソコンが貸出しされているところ)
・図書館
・ネットカフェ
・コンビニ(PDFをメディアに入れる必要があります)
セブンイレブンのネットプリント

でプリントできます。自宅にパソコンやプリンターがなくてもあきらめずに探してください。


親に家族会議の日時を予約をする

抜毛症のことを打ち明ける…というのはすごく勇気がいることですよね。
打ち明けられる側の僕らがそうですから、打ち明けられた方の立場としては、当然、テーマが重くなりますよね。
むしろ、軽く扱ってほしくないとも思いますが。

であるからこそ、あなたと親御さんがきちんと話し合える場を作って欲しいんです。
その上で大事なことは

・突然言わない
・相手の状況を察する
・場の状態を話し合うのにいちばん良い状態にする

の3つです。

「突然言わない」はそのままの通り、「突然抜毛症のことを打ち明けない」ということです。重いテーマをなんの予告なしに打ち明けられるはキツいんですよね。

「相手の状況を察する」とは、打ち明ける相手が忙しい、参っている、疲れている、イライラしているなど明らかに余裕がないときには話題を出すことを避けることです。

「場の状態を話し合うのにいちばん良い状態にする」とは、騒がしいとか、テレビを見ながらとか、眠い状態とかを避けることです。
これは話し合いをする時間も大事でして、忙しい状態の時間を避けてお互いきちんと落ち着いて話せる日時を設定することが大事なんです。

画像6

この3つ、あなたが打ち明けられる側だったら、なんとなくわかりますよね?
あなたが一瞬たりとも暇がないくらい忙しいときや、ものすごい疲れていてぐったりしている時に友達から

「実は私、◎◎の悩みがあって・・」って重いテーマの話をされたら

「ごめん、今度にして…」

って思うでしょ?それと一緒なんです!
親御さんも完璧じゃないから余裕がないときには真正面から聞くことも難しいわけ。

だから、お互い落ち着いてしっかり話し合える時間を予約してほしい。

予約と言っても、すごい大げさなことじゃなくて

「お母さん、今度の日曜日の昼2時頃って空いてる?ちょっと真剣な話をしたい」

って、言うだけでいい!
ぜひ、こういった感じで話し合う時間を予約しましょう。


当日、Wikipedia「抜毛症」のページを紙にプリントを見せながら、正直な想いを話す

事前段取りを終えて、いよいよ当日。めっちゃ緊張するよね。。
緊張するのはみんな同じでっせ!応援してまっせ!

さて、いよいよ親御さんと話す時間になりました。
こんなシナリオで進めてみてはいかがでしょうか?


あなた「私、実は『抜毛症』になっているみたいなんです。」
(頭の場所を見せる)
親「え?どうしたの??」
あなた「これ、実は全部私が自分で抜いてしまったんです」
親「え?自分で??なんてことを・・・」
あなた「ちょっと聞いて!私もおかしいって思ったの。で、よーく調べてみたら『抜毛症』って言う症状だったの」
(と言って、プリントした資料を見せる)
(親は資料を見る)
あなた「私、調べてみて、すごくショックだった。自分で自分の髪の毛を抜くなんてありえないと思っていた。しかも、止めたいのに止められないの」
(と言って、資料に書いてある抜毛行為が無意識で止められないところを指す)
親「これって・・・!?」
あなた「これにも書いてあるとおり、一人じゃ治せないの。心療内科とか行かないといけないレベルの症状なの。
私はすごく治したいと思っているし、抜くことを止めたいと思っている。なんとかしたいと思うけど、私じゃどうにもできないの。だから今日は時間をとってしっかり話したの。助けてほしい」

という感じで真剣に打ち明けてほしいです。

僕がとやかく説明するよりも、こんなシナリオで進めていってみましょう。
もちろん、シナリオ通りに進まないこともあるでしょう。

シナリオ通りに進まなくても「私は治したい、でもどうにもならない。助けてほしい」ということを伝えてほしい。
なんだかんだ言っても、親子ですから、熱意次第で伝わることもありますよ。


場合によってはtwitterの画面も用意して抜毛症のツイートを見せる

親御さんにとってはおそらく初めてのことですごく戸惑っていると思います。戸惑ってしまうと、人は一瞬何者も信じられないという「不信感」を抱くんです。なので

「え?あなただけじゃあ…」とか
「なんであなたが??」

ってあなたのことを疑うかもしれません。

「疑う」って何??
って思う(というかむしろムカつく)かもしれないんですけど、ここで感情的になってしまうと最悪、ケンカになってしまうこともありますので、ぐっと耐えてください。

で、疑われたら隠し玉の「ツイッター」をスマホでいいので親御さんに見せてください。

ツイッターで#抜毛症、または抜毛症で検索した状態の画面を見せてください。

スクリーンショット 2020-07-26 7.33.08

スクリーンショット 2020-07-26 7.29.45

(上記はPCのときの画面ですが、スマホ画面で結構です。こんな感じで抜毛症に悩む・経験されている方々はたくさんいらっしゃいます)

これを親御さんに見せてあげて、
「私だけじゃないの。私のような同じ年の女性から年齢がもっと上の方まで抜毛症で悩む人がたくさんいることがわかったの」

と親御さんに伝えてください。

実際にWikipediaで抜毛症の患者数について下記のように書かれています。

一説によると人口の0.5〜2%が抜毛症だとされる。

一般社団法人日本抜毛症改善教会(JTIA)が調べたグラフもあります。https://tricho.jp/archives/440
これを見せて親御さんに伝えてください。


親御さんから

「で、それでどうしたいんだ?」

と聞かれたら最後に

「私は本気で治したい。けれど私自身ではなんともならないの。だから助けてほしい」

と真剣に伝えましょう。

これだけです。あとは親御様次第です。


すべては「段取り」次第

以上、親御さんに抜毛症のことを打ち明ける段取りについてお話ししました。
抜毛症のことを打ち明けるするあなたもすごく勇気がいると思います。
一方で、打ち明けられる親御さんも、心の準備がないと、正しく受け止められなくなります。

抜毛症のことやいろんな悩みで余裕がないかもしれませんが、変なタイミングで抜毛症のことを話して理解してもられなければ、それこそもっとツライと思います。

テーマが重い話や真剣な話をするときは、ぜひ今回紹介した段取りをうまく使ってみてくださいね!



それでもわかってくれないなら…


シナリオ通りにしっかり段取りをして
親御さんに真剣に伝えました。

けれど
親が怒ってしまった
他人事のように言われてしまった
ふーん、って流されてしまった

という感じで親御さんがわかってくれなかったとき


泣きたいほど、悲しいですよね。。
本当にツライことだったと思います。。



ですが、

ですが、、

残念ながら、親御さんに理解してもらうのはいったんあきらめてください。


「あきらめるなんてひどいじゃないか!!(怒)」

って怒りたくなったと思います。


ホント、すみません。
本当に申し訳ないけど、


他人は変えられないんです。。


他人を変えるほど難しいことはないんです。

悲しい、悲しいけど、

他人を変えるほど難しいことはないんです。


僕も経験がありますけど、あなたも今まで、

・◎◎さんにわかってもらえるように説得しよう
・××さんはわからずやの人だ

とかって経験してきたこともあるんじゃないでしょうか。
かといって、他人から

「あんたの◎◎はダメ、変わりなさい」

って言われたら、ショックを受けるか、ムカつくかのどちらかですよね。。

それだけ、人は他人からとやかく言われたくないんです。
自分の意志に反して自分のことを否定されたくないんです。

そして、

自分が生きてきた過程の中でこれまで経験していないことやもの、主義については否定したくなるものなんです。


なぜなら、これまでの自分が否定されることになるような錯覚になることについて、自尊心(プライド)が許さないからなんです。



悲しいけれど、
もし、ここまで段取りしてしっかり説明しても、あなたの親御さんがわかってもらえないのであれば、今後もあなたの痛みを理解することについては理解してもらえることは難しいと思います。


そういう場合は、早く親御さんから離れましょう。る限り物理的にも。
心理的にも、出来る限り物理的にも。

あなたのことを本当に理解してくれるところへ早く、身を置くことにしましょう。

僕が言えることはこれくらいです。


【追伸】
もし、今回紹介した段取りよりも良い方法がありましたら、ぜひご一報ください。抜毛症に悩む方が一人でも多く、安心して過ごせるよう、そして向き合える環境になれるよう願っていますので、ご協力いただけましたら幸いです。

いいなと思ったら応援しよう!