エンボディチェア修理の記録
8年前に大塚家具で購入したエンボディチェアが痛んできた。
2022年末の大掃除を機に修理をお願いしてみよう。そうしよう。
エンボディチェアの修理はネットを調べてもあまり情報がなかったので記事も書こう。
ついでに誰かエンボディチェアをこの記事のアフィリエイトから買ってくれ。……この記事読む人はすでに持ってるか。
発見
年末、大掃除中、8年も使用したエンボディチェアの左のひじ掛けが裂けていることに気付いた。
高い椅子だったので少しショックだったがエンボディチェアには12年もの長期保証が付いていたことを思い出し、色々と下調べをしてみることにした。
情報収集
エンボディチェア修理の記事は意外と少なく、ほとんどがアーロンチェアの修理の記事だった。
まあどちらもハーマンミラー社製の椅子なので似たようなサポートが受けられるだろう。
どうやらひじ掛けの裂けは保証対象内の模様。
大塚家具で買った椅子は大塚家具のサポートに連絡するのが手順だということも分かった。
大塚家具に連絡する前に他にも不具合がないか調べてみることにする。
なんせ8年だ。見えないところにもガタが出ているし、どうせ修理に時間もかかるだろう。補償対象内のすべての不具合を直してもらおう。なにせ高い椅子だし。
調査
椅子を見てみる。
うーん汚い。特に座面はなんだこれ。埃か?
とは言えパッと見は経年劣化こそあるものの、大きく壊れているわけではない。
きっかけとなったひじ掛けの割れはこんな感じ。つなぎ目から割れているようで弱点っぽい。
なんか付け根がグラグラしてる気もするな……。
ひじ掛けの根本のネジが緩んでいた。
こんなもの自分で締めてしまえばいいが、下手に触って保証対象外になっても困る。
更に発見。右のひじ掛けのクッションが左に比べてカパカパしている。
正直使用感に影響はないがこれも一応メモしておこう。
そして座面。
一番人体に触れる部分なので一番劣化しているはず。
メッシュの穴が広がっているのは「劣化」なのかなんなのか。
そういえばバランス生地って生産終了したんだっけ?黒は残ってるとか残ってないとか。エンボディと言えばバランス生地だよね。
下から覗いてみるとクッションが劣化しているようにも見える。
エンボディチェアってスポンジ的なクッションって入ってるのかしら?
メッシュの裏に入ってそうな気もするな……。
背面の樹脂にも歪みが見える。
一体この樹脂がどんな働きをしてくれているのかよくわかっていないが、きっと腰痛とかになってないのはこれのおかげだろう。
だったら歪んでいては困る。明日から腰が痛くなってしまうかもしれない。
一通り確認したところでこれくらい「何か変」な場所が見つかった。
よし、これだけあれば立派にお問合せできそうだ。
椅子の下に貼ってあるシリアルナンバーの写真も撮影したし、こちらの武器は揃ったぞ。
捜索
まずは本当に大塚家具で買ったか証明できる何かが必要だ。
過去の領収書ボックスをひっくり返したら買ったときの領収書が出てきた。えらい。
新宿ショールームで買ってたのか。てっきりお台場で買ったと思ってた。
やはり当時オフィスチェアの品揃えは新宿のほうが上だったのかな。今はどうなんだろ。
よし、意を決して電話だ。
昔の上司が言っていた「自分に非がある時は電話、相手に非がある時はメール」つまりログを残すなってことか。その上司は会社の金使い込んでたけど。
自分に非があるわけではないけどお問合せは電話に限る。メールだと一日一往復が限界だし。毎日使う椅子でそれは遅すぎる。
電話(1)
大塚家具に電話する。
丁寧な口調でお姉さんが対応してくれた。ヤマダグループに入って何か変わったのかな。電話対応なんてマニュアルか。
名前を伝えれば勝手に購入ログを確認してくれた。なんだ、領収書発掘しなくてもよかったのか。
各所不具合が出た点を伝えたらサポート担当から折り返し電話がもらえるとのこと。
電話(2)
しばらく待つとサポート担当の人から電話がかかってきた。
探した各所を伝えると色々保証で何とかなりそう。
ただし年末なので連絡が滞るかもとのこと。
それは仕方ない。自分だって年末にめんどくせぇ仕事はしたくない。
とりあえずメールで写真を送ってほしいとのことで送られてきたメールに返信する形で各部の写真を送る。
さて、いつ頃返事が返ってくるだろうか。明日は木曜日、大塚家具は木金休みだ。
返信
週が明けて火曜日。大塚家具から返信のメールが届いた。
どうやら大塚家具が仲介してハーマンミラーメンテナンスに連絡してくれた模様。(この仲介いる……?)
更にハーマンミラーメンテナンスが米国のハーマンミラー本社に修理箇所の写真を送って判断を仰ぐとのこと。
ウチの汚ねぇ部屋がオシャレの殿堂みたいなハーマンミラー本社に送られるのか。困る。困るがまあ仕方ない。そもそももう止められないし。
保証対象になるかの審査に3~4週間、その後、パーツを申請して入荷待ちとなるとか。
エンボディチェアのパーツは日本国内にストックパーツがないとかで、都度申請をかけるとのこと。入荷までに4か月ほどかかるらしい。
日本ではエンボディチェアあんま売れてないのかな。アーロンチェアより好きなんだけど。
大塚家具からのメールは丁寧で「どうせなら不具合全部送ったろ!」の精神が恥ずかしく思えてきた。
しかし思ったより長丁場になりそうだ。椅子としての機能には問題がないから困らないが、本格的に壊れた場合は待っていられないよなと思う。
年越し(あけましておめでとう!)
年が明けた。1月末には連絡が来るかと思っていたが実際に連絡が来たのは2月になってから。クリスマスだ正月だがあったのでまあ仕方ない。
連絡によれば5月くらいにパーツが入ってくるのでそれから修理とのこと。多分船便。結構かかるのね。
ついでにここで代替の椅子を貸してもらえるのかを大塚家具の担当者に聞いてみる。インターネットの海にて貸してもらえるらしいとの情報を得ていたが実際どうなのか。
「確認します。」とのことで即答はしてもらえなかった。やはりインターネットは嘘だらけなのか……?修理中に椅子がないのは困る。テレワークできなくて出社なんてのは最悪だ。とにかくまだしばらく待つことになりそうだ。
6月
5月が終わっても連絡がなかったのでこちらから大塚家具に電話した。
どうやらすでにパーツは届いているようで、ハーマンミラーサポートが出張で修理してくれるらしい。都内だからかな?代替椅子貸し出しできないからかな?
取り急ぎ近い日程で修理をお願いした。修理に1時間くらいかかるらしいが1時間で修理できるのか。エンボディチェアって意外とバラしやすいのかな?
それにしても楽しみだ。ちょっと椅子を拭いておくくらいはしておくか。
修理当日
6月某日。
ついに修理の日がやってきた。事前にどこまで修理対象か聞いていなかったので少し不安を感じつつ、ハーマンミラーメンテナンスのお兄さんを迎える。
テキパキとパーツが外されていき、まずは座面下が露わになった。
うわー汚ねぇ。
黄色っぽいホコリはリズム生地のスポンジ部分だそうで、ある種持病なのかも。このホコリの分、生地のクッション性も落ちていることだろう。
ここは組みあがると掃除が難しいのでこのタイミングで「拭いていいっすか?」って聞いて掃除した。
その後もパーツが外されていき、どんどん新品に交換されていく。
背面の樹脂パーツは背面の生地ごと交換になる模様。一体成型されて本国から送られてくるんだね。
結果
一時間弱程度で修理は完了した。けっこう早い。
背面が樹脂パーツごと新品に、座面も新品、左右のアームレストもクッション部分が新品になった。フレームやシリンダーは交換されていないがもはやテセウスの船である。
半年待った甲斐はある。
ここから下有料にしておきますけど単なる総括とオフィスの椅子をアーロンチェアにしようとしている社長さんへの提言なので僕に小遣いくれるつもりの人以外は別に読まなくてもいいやつです。でも読んでね。
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