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格安航空会社の罠 - Vueling編 -
こんにちはKamackです。前回、格安航空会社の罠 -Ryanair編 - を書きましたが、今回はVueling編を書いてみたいと思います。
Vuelingの良さ
VuelingはRyanairと違って、2時間前のオンラインチェックが必須などと言った特別なルールなどはあまりなく、普通の航空会社感覚で使えるのが良い点です。
ルールが一般の航空会社と似通っているため、他の航空会社との共同運航便も見かけます。
値段は一般にRyanairの方が安いと思います。それでも、Vuelingで片道50ユーロでバルセロナからセビージャに行ったりできたので、安いは安いです。
Vuelingの悪い噂
ある罠を経験するまではVuelingが割と好きで好んで乗っていたのですが、周りの友人からは不穏な噂を聞くことはありました。
何回か聞いた話としては、搭乗拒否。
本人が理由もわからないまま搭乗拒否されたケースもあれば、苗字と名前を逆に予約してしまい、それが原因で登場できなかったという話だったり様々です。
※ちなみに、苗字と名前を逆にしてしまったケースは、同じミスを他の航空会社でもやってしまったけど他の航空会社では乗せてもらえたという事。これは受付カウンターの人次第な気がします。
Vuelingでオーバーブッキング
あれは、オスロからバルセロナへ帰るVueling便での出来事でした。
その日は共同運航のイベリア航空経由で予約をした方が100ユーロくらい安かったので、Vuelingのチケットをイベリア航空として予約していました。
イベリア航空で予約した場合、Vuelingでオンラインチェックインするやり方が良く分からなかったため、カウンターで発券してもらう事に。
オスロのVuelingカウンターはかなり小さかったので、30分くらい並んでチェックインを済ませると、チケットの座席番号には見慣れない文字列が。
SBY
通常は10Aといったような座席が指定される個所。Standbyの略語のように見えたので、カウンターの人に質問してみると。
「とりあえずセキュリティゲート通って中のカウンターに行って!」
という話。この時ものすごいイヤな予感がしたのですが、その予感は当たっていました。
俗に言うオーバーブッキングというやつでした。私たちの座席は確保されていませんでした。
中のカウンターでは、
「とりあえず今はどうしようもないから、後でまた来て」
というような事を言われ、どうせ後から来ても席無かったで終わるんだろうと思い、カウンターの横でずっと待っていました。
すると、案の定
「この便はオーバーブッキングされています。もし2時間後に出発の他の便に移ってくれたら現金150ユーロを差し上げます。」
といった案内が出てきました。
私と妻は幸い、この後の予定は無く、2時間遅れても良かったので、現金で150ユーロもらえるんだったら他の便に移ってよいよ、と係の人に伝えました。
「このあと予定ないし、2時間遅れただけで150ユーロもらえるなら全然良かったよね。」
こんな話をしながら妻と詳細の案内を待っていました。
全員の搭乗が終わったであろう頃、係の人が詳細の案内を持ってきました。それを見ると、今回はイベリア航空ではなく、Vuelingに今回のオーバーブッキングのCompensation(150ユーロ)をお願いする事、数時間以内に本件に関して電話を掛けるが、もしかかってこなかったら指定の電話番号に電話するか、Webフォームから請求する事、などが書かれていました。
この案内をもらって、何となく、いやな予感がしました。Vuelingはスペインの航空会社なのですが、スペインでしなければならないこの手の手続きでスムーズに行った事が無かったから。
オーバーブッキングその後
当然ながら、電話はかかって来なかったです。
まぁここまでは余裕の想定の範囲内。
こちらから電話を掛けました。
「オーバーブッキングで飛行機乗れなくて、150ユーロのCompensationを受けられるとofferされてサインしたから手続き進めてもらえない?」
「予約番号を教えてください」
「予約番号はxxxxxxです。」
「お客様、この予約番号はVuelingのものではありません。」
「予約はイベリア航空でやったからね。」
「それでは、この手続きを進めることができません」
What?!?!!!!!!!!
「いやいや、おかしいでしょう。チケット番号があるからそっちじゃダメ?番号はxxxxxxxxxxxxxxxxだけど。」
「このチケット番号もイベリア航空のもので、Vuelingのものが分からないと手続きを進める事ができません」
What?!?!!!!!!!!
「じゃ、そっちでVuelingの予約番号調べられないの?」
「私たちでは調べることができません。ブロックされています。」
長いたらいまわしに遭うであろう覚悟はこのあたりでできてました。
この後、Vuelingのこの電話番号へは、別の担当者が出てくれることを期待して、2回ほど電話してみました。
が、全く同じような対応でした。
イベリア航空にも聞いてみる
Vuelingの電話によると、Compensationはイベリアに請求すべきとも聞こえるような内容。
なので、今度はイベリア航空の問い合わせフォームに依頼を出してみます。
Vuelingからこんなこと言われているのですが、Compensationはどうしたら良い?という内容のフォームを送りました。
イベリア航空からの返事は1日で帰ってきました。
「イベリア航空の契約では今回のケースはVuelingがCompensationを支払う事になっています。Vuelingに請求してください。」
まぁそうだよね。。
VuelingのWebクレームフォーム活用
Vuelingの電話では埒があかないので、今度はVuelingのWebフォームに行って請求してみようと思いました。
そうすると、VuelingのWebフォームにはVuelingの予約コードが必須で、先に進む事ができません。
Vuelingの予約コードが無いと先に進めない。我々はイベリア航空で予約したので、予約コードはイベリア航空のもの。
あれ、そろそろ詰んでね?
でも、海外駐在と海外留学の経験を経て、この手の話はいかに粘り強く正当性を主張するかが重要という事が肌感覚で分かっていたので、他に手段が無いかを考えてみます。
というか、なんか私がクレーマーみたいになってますが、私はオーバーブッキングの被害者かつ約束されたCompensation支払われてない被害者なんです。。。
Vuelingのメールで問い合わせ
という事でもうちょっと粘ってみる私。電話はダメ、Webフォームはダメ、ときたら、まぁ次はメール。
とにかく何でも良いから、Vuelingのメールアドレスを探して、そこからクレーム対応窓口に入ったら儲けものという気分でメールアドレスを探します。
さすがVueling、よっぽどクレームが多かったのか、クレーム窓口メールアドレスは提供されていません。別のメールアドレスに、端的に我々が受けた被害を証拠付きでメールを投げてみます。
最初のトライは、
メール配信ができませんでした。
という無慈悲なメール。廃止されたメールアドレスでした。
まぁいい、とにかく届きそうなメールアドレスに投げる。
2回目のトライはどうやら届いたようです。2日後くらいに、下記の返信。
「このメールアドレスは団体予約向けのものです。こちらのメールアドレスからはクレームできません」
というメールが返ってきました。
どうやら届くには届きました。ラッキー。
ここで引いたら泣き寝入り確定なので、粘る事を決意。クレーム窓口でないのはわかったけど、何とかクレーム窓口にたどり着きたい。
そのため、端的に下記の内容を送りました。
1. 電話だとイベリア航空予約だから手続きができないと言われた
2. Webフォームからだと、Vueligの予約番号がないと次の画面に進めない
3. だからメールしかないけど、Claim窓口メールが無い
4. とにかく先に進めるため、Claim窓口につないでほしい。
Vuelingのクレーム対応部署にようやく届く
粘った結果、とりあえず、クレーム対応窓口にメールを転送してもらう事ができました。
クレーム窓口の方からは、Webフォームでクレームを入れるように依頼するメールが届きました。
全く情報が引き継がれていないのは、もはや想定の範囲内。
全ての情報を再添付した上で、webからだとVuelingの予約番号が分からないからwebフォーム先に進めないんだ、対応する予約番号だけでも教えてほしいと伝えました。
その返信にびっくり。
「あなたのVuelingの予約番号はこちらです。こちらの予約番号を使って、Claimしなおしてください。
おい、Vuelingのスタッフ、イベリア航空の予約番号からVuelingの予約番号分かるんじゃないか!!(泣)
ただ、ようやくWebフォームに入力ができるような状態になったので、Webフォームにもらった予約番号を使って、正式なClaimを出せました。。長かった。。
ちなみに、ここまでで10日ほどかかっています。
Webフォームでクレームを出した翌日、こんなメールが返ってきました。
「この度はご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。ボーディングパスと空港で渡された書類の電子データを送付お願いします」
よし、このデータをVuelingに送るのは4回目だ。
送付します。
「ありがとうございました。処理を進めるために、名前、パスポート番号、有効期限の情報を送ってください」
Webフォームに入れた情報の再送付を依頼されました。
Webフォームとは何だったんだろうか。
と思ったけど、妻の分はWebフォームに入れることができなかったので、多分妻の分を言っているのだろうと好意的に解釈。
頼まれた情報を再送しました。
そして・・・
そして、今、クレームが受理されるのを待っています。
なかなかすごい顧客対応と思われるでしょうが、スペインで日ごろ鍛えられているせいか、まぁ心折れずにやり取りを続けられています。
さて、最終的に無事Compensationをもらうことができることができるでしょうか。
今後の展開を乞うご期待ください!(泣)