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【24カ国訪問記】アメリカ(LA)、あわてんぼうのクリスマス
さやです。高1のクリスマスに、父と二人でアメリカのロサンゼルスへ行きました。
父の知り合いのお宅にお世話になり、クリスマスパーティに招かれたときの話です
・T夫妻を訪ねて
父と同業のT夫妻は、ロスに一軒家を構えていました。地下にはジムにあるようなトレーニングマシン一式が揃っていて、庭にはプールとジャグジー、ベッドルームも何部屋もあり、迷子になりそうでした。
父がもしアメリカで開業していたら、私たちもこんな豪邸に住めたのかもと思うと、ひたすら羨ましかったです。
Tさんの奥さんはとても気さくな方で、私が英語がほとんど出来ないというのを知って、ディズニーアニメの"アラジン"を一緒に観よう!と誘ってくれました。一場面ずつ停止して、「いまはこう言ったのよ」と日本語で説明してくれます。
そのとき、彼女の優しさに感動するとともに、私もいつか英語で映画を観られるようになりたい!と思ったのでした。
・特別なにおい
ある晩、庭のジャグジーにみんなで水着で入っていたときに、嗅いだことのないにおいがしてきました。「あ、スカンクがきたな」とTさん。「あればちょっと臭いというレベルじゃなくて、まともに嗅ぐと気を失うほど強力だから。室内に戻りましょう」
せっかく生まれて初めて入ったジャグジーだったのに…!
・クリスマスプレゼントを買いに
ちょうど時期はクリスマス。近所のおうちは、まばゆいほどライトアップされ、テレビでは永遠にクリスマスソングが流れていました。
近所のお宅のクリスマスパーティに、私たちも招待いただきました。プレゼント交換があるからプレゼントを準備してくださいとTさんに言われて、父とショッピングセンターへ。何を買えばいいのか、さっぱりわからず、ひたすらお店をうろつく父娘。
「あ、これがいいんじゃない?」可愛いカラフルなキャンドルの詰め合わせのようなものが目に入りました。それをラッピングしてもらって、当日持っていくことに。
アメリカでは、キャンドルは日用品のひとつで、プレゼントにするようなものではない…ということをその時はわかっていませんでした。
日本でいうなら、LED電球をプレゼントにもらうみたいな感覚でしょうか
・事件
パーティ当日、会場は複数の家族ですごい熱気でした。暖炉前の白ひげのサンタクロースの膝に、子どもたちが順番に座り、きらきらの笑顔で写真をとっていました。なぜか高校生の私まで…サンタ、ちょっとひいてました。
そしてプレゼント交換。私たちのプレゼントが当たった方は、困った顔でキャンドルセットを見ていました。その瞬間、父と私は、自分たちが大きな間違いをおかしたことに気づき…しかし時すでに遅し。
「〇△□…??」
ふわふわ頭にリボンを付けた5歳くらいの女の子が、私に向かって話しかけてきました。大慌てで、「アイ…キャントスピーク イングリッシュ」と早口で返す私。女の子は、一瞬ぽかんとした顔をして、向こうに歩いて行ってしまいました。
・自分がいやになる
クリスマスプレゼントのチョイスミス以上に、アイキャント野郎の自分が猛烈に恥ずかしく、腹が立っていました。
だっておかしい。「I can't speak English」(英語は話せません)を、英語で言う矛盾よ。このフレーズ誰が考えた?
日本にいる外国人が、「ニホンゴハナセマセン」て言ったら、話せてますよ!てつっこみたくなりませんか。
せっかく話しかけてきてくれた女の子に、申し訳なくて、学校でなにを勉強してきたのかと、くやしくて仕方がなかったのです。
・決意
ロスを去る前に、手帳に大きく書きました。
「絶対に、英語を話せるようになる」
二度と、アイキャントスピーク…は言わないと、誓いました。
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