本。なぜ、あなたの仕事は終わらないのか
今日は本の話。『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』(中島聡、文響社)を読んだ。
1日は24時間しか無い。自分が使える時間は限られている。だからこそ、「やりたいことに使える時間を増やす方法」がまずは必要なのではないかと思い、時間術系の本を最近はよく読んでいる。
この本も著者の実体験から導き出した「時間との付き合い方」を書いた本だ。人は何故、締め切りを守れないのか?時間までに仕事が終わらないのか?からはじまり、その解決法として「ロケットスタート時間術」を提唱している。
何故仕事が終わらないのか?それは、「ラストスパート志向」を多くの人が持っているからだ。任された仕事をざっと見て、何となくこのくらいかかるかなと予想し、スタートする。すると、途中で思った以上に時間がかかることに気付く。トラブルが出てくることもある。あれ?これは終わらないかもしれないぞ?と思っているうちにやはり締め切りギリギリになり、残業や徹夜をして仕上げる(場合によったら間に合わない)。
そこで著者が書いている「ロケットスタート時間術」の登場である。
その仕事にどのくらいの時間がかかるのか、実際にやってみないと本当のところはわからない。だからとにかくまず仕事にとりかかる。
1.締め切りの2割の時間(10日後なら2日、1日なら8時間労働で3時間弱)で、「ほぼ完成」の状態まで持っていく。
2.ほぼ完成まで持っていけたら、残り8割の時間を使って完成させる。ほぼ完成まで持って行けなかった場合、これを「危機的状況」として期限の延長を申し出る。
2割の時間でほぼ完成まで持っていくには、普通にやっていたのでは当然終わらない。とにかく外部のもの(細々とした仕事や対人関係等)を遮断して、ひたすら集中してほぼ完成に持っていく。その後を流しの時間とし、そこで細々とした仕事を片付ける。
とにかく最初に集中して、短時間で大まかなものを最後まで作るということだ。まさにロケットスタートである。
著者はプログラミングを仕事としているのでこの方法を使いやすい。今自分がしている仕事には使えないと思うかもしれないが、仕事に限らず日常生活でも使える方法だと思う。本にはもっと詳しく書いているので、ちゃんと読めばもう少し使い勝手が良くなるかもしれない。
私がこの本で一番印象に残ったのは、花屋の話だ。
ある人がパーティーに花を用意して欲しいと言われ、花屋に注文した。しかし当日、「雪のために配達が遅れる」と花屋から電話がくる。花が遅れる旨を上司に伝えたら、上司に物凄く怒られた。上司は締め切りを守ることを何よりも大事にしているのだ。
その人が言われたのは、「花屋に花を注文すること」ではなく、「パーティーに花を用意すること」だ。花屋に注文して終わりではなく、パーティー会場に時間通りに花が到着して、はじめて任務が完了する。本当にしなければいけないことは何なのか?自分の任務は何なのか?そこを間違えていることは割とあるなと思った。
締め切りギリギリになってやっとやり始めることは何度もあった私なので、今度はロケットスタートを意識したい。少なくとも今までのように時間に追われることはなくなるだろう。
ではまた明日。