本。バッタを倒しにアフリカへ
今日は本の話。『バッタを倒しにアフリカへ』(前野ウルド浩太郎、光文社新書)を読んだ。
Newton(科学雑誌)の2021年9月号が「科学名著図鑑」という特集で。その中で紹介されていた1冊。読みたいなぁと思いつつ半年ちょっと。やっと読めた。
「蝗害」という言葉がある。「蝗」は「バッタ」。バッタが大量発生する災害のことである。
大発生する種類のバッタでも、普段は「孤独相」と呼ばれる緑色のバッタらしい。群れることはなく、お互いを避け合う。しかし辺りに沢山仲間がいる状態で育ったものは色も形も変わり、「群生相」と呼ばれるものになる。群れを成して長距離を飛び、辺りの植物を食べ尽くす。
著者はこの「蝗害」を起こすことがある「サバクトビバッタ」の研究者。実際に被害が起こる土地、アフリカのモーリタニアに行ったあれこれが書かれているのが本書である。
バッタに関する話やモーリタニアという国についてはもちろん、何故バッタの研究者になったのか、研究職の現実などなど、読みやすいし面白い本だった。写真もたくさん載っている。ので、バッタが苦手な方は読まない方がいいのかもしれない。
単純に、「こういう人生もあるのだなぁ」と思えるし。「こういうことがあるんだな」と知れるし。読んで良かったと思う。たまに読み返すことで自分が生きていく上でのヒントになりそうだな、と思うことも書かれていた。
個人的にそうだったのか!と思ったのは。
・バッタアレルギーというものがある
・バッタ(Locust)とイナゴ(Grasshopper)は相変異を示すか示さないか
というところかなぁ。Locustの由来はラテン語の「焼野原」らしい。そう聞くだけでも、どれだけすごい災害なのかその一端を知ることができる気がする。
個人的には読んで良かったな!と思った1冊。名著図鑑に紹介されている本、いろいろ読みたいのだけどねぇ。ピアノに時間を使うようになった分、読書の時間が削られている今日このごろである。
そしていつの間にか下に文字数が表示されるようになったっぽい。今で850文字くらい。大体いつも800〜1000字前後の記事を書いているということなのかな。自分がどのくらいの文字数を書いているのかって地味に気になっていた部分だったので、こういうのがあるとありがたいね。
ではまた明日。