北斗七星とカメムシ
ある日のこと。noteを書く前にベランダに出た。朝5時前のことである。
夏の間はこの時間でも明るかったと思うのだけれど、もう真っ暗。そんな中、少し見上げた視線の先に綺麗な星が見えていた。
あの並びは北斗七星じゃないのか?
特徴的な柄杓の形。私のそんなに良くない視力でもわかる明るさ。急いでメガネを取りに部屋に戻って、再びベランダに出てみた。
やっぱり北斗七星のような気がする。北西の方を見たら、カシオペヤ座も見えるような。
今の時期、今の時間。こんなに低い位置に出ているのだな。
昔、星を見るのが好きだった頃は実家にいて。実家は山に囲まれているので、高い位置にある星しか見ることができなかった。
こんなに低い位置、少しだけ見上げた先に星が見えるなんて。実家で見るよりも近く大きく見えている気がして、何だか感動したのだった。
そんなこんなで予定外にいいものを見られたとほくほくしながらnoteを書き始めた。すると漂う何かのにおい。
臭い。これは……間違いなくカメムシ。
外に出た時に私についたのだろうか。自分の身体を見てみるし適当に払ってみるけれども、カメムシは見当たらない。
首をかしげながら再びnoteを書く。
やっぱり臭い。でも見つからない。
書く。臭い。書く。臭い。
何度も繰り返し。ふと気付いた。
私は椅子に座る時、正座したり体育座り(三角座り?)をしたりすることがある。特にnoteを書いている時間、朝方は少し寒いので、体育座りをして服の中に足を入れることがある。
この体勢になった時に臭うような…?
靴下を片方脱いだ。においを嗅いでみた。これじゃない。
もう片方の靴下を脱いだ。においを嗅いでみた。これだーーー!!
おそらくベランダに出る時に使うサンダル。あの中にカメムシがいたのだ。外敵(私の足)が突然やってきたので臭くしたのだと思われる。
脱衣所に靴下を持って行きながら思った。何だかとても冬前っぽい。
北斗七星、つまりおおぐま座が低い位置に見えるのも。カメムシがサンダルの中に入っているのも。私の中では何となく「寒くなってきた感」があって。
もうすぐ冬が来るのだなぁと。いつもと違う所で感じたのだった。
ではまた明日。