ほんしき
我が家に『パンやのくまさん』という絵本が入った。パン屋さんをやっているくまさんの何気ない1日を描いた本。あぁ、毎日って、生きていくってこんな感じだよな、という内容の本である。
早速私も息子も初めての状態で1回読んだ。が、読みながら私が「???」となる部分が。
くまさんは こんどは ほんしきに あさごはんを たべます。
「ほんしき…?にあさごはんをたべます。ほんしきって何だろうね?」
息子に聞いたところでわかるわけが無い。何となく文の流れから「本格的に」とかそんな意味なのだと思うが(この前にくまさんは朝一番のお茶を飲んでいる)、聞いたことの無い言葉だった。まさか「読んであげるなら3さいから」の本で大人がわからない言葉が出てくるとは。
検索してみると。
「本式」…省略していない本当の正しいやり方、正式。間に合わせや遊びでなく、本格的であること。
そんな意味らしい。
やはりその前のお茶に対して、ちゃんとした朝食をとるよ、という意味なのだと思う。しかしこの言葉をご飯に対して使うのは一般的なのだろうか?1987年の本らしいので、当時は使っていた人がそれなりにいたのかもしれない。私は一応、当時生まれていたけれど初めて聞いたな。
ふと、頭の中に「てんしき」という言葉が浮かんだ。「ほんしき」と「てんしき」。「○○しき」で共通点があるからだろうか。
「てんしき」は落語の話で、医者に「てんしきはありますか?」と聞かれた和尚さんが知ったかぶりをして失敗する話である。
わからないものは、わからないと素直に言った方がいい。聞いた方がいい。知らないのなら、これから知ればいい。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。まぁ、そういうことである。
『パンやのくまさん』の絵本自体、大人が読むと日常というものを考えられる深い物語だと思うのだが。それ以外にも教訓を得たような、そんな一日だった。
ではまた明日。