七宝柄

最近、七宝柄が好きである。

以前はそうでも無かった。特に惹かれない柄だった。数ヶ月前に刺し子をして、そこに七宝柄もあって。その柄を見続けていると「あ、何か好きかも」と思えてきたのだ。

七宝柄は、ある模様がどんどん隣の柄の一部になっていく。

という説明ではわかりにくいので、私のへっぽこ刺し子を出してみるけれども。


大きなくくりで見ると、この画像だと朝顔のような、「円の中にひし形みたいな模様があるもの」が、4つあって。

その4つの一部を使って真ん中にもう1つ同じ模様ができている。

本当は、「朝顔みたいな模様」も「円をずらしていったもの」なので、沢山の円が重なり合ってできている複雑な模様なのだけれど、まぁ置いておいて。

とりあえずここでは簡単に「朝顔」を1単位として話を進めるけれども、この

「1部が重なり合って1つのものができる」

という所に大変惹かれたのである。


例えば。

左上の朝顔→にんじん
右上の朝顔→玉ねぎ
左下の朝顔→じゃがいも
右下の朝顔→お肉

真ん中の朝顔→カレー

みたいな。

違うものが重なっていって、1つのものができる。そんなことを想像した。


これは人にも当てはまるというか。

例えば、

左上の朝顔→優しい
右上の朝顔→福耳
左下の朝顔→魚が好き
右下の朝顔→営業職

で、真ん中の朝顔にその人が出来上がる、みたいな。

もっと言えば、その「優しい」朝顔もまた、別の要素で構成されているのだ。そうしていろんな事柄が繋がって、作用しあって、1人の人はできている。表に物事が見えてくる。

そんなことを想像して、とてもワクワクしたし良い柄だな〜と思ったのだった。


考え方1つで好き嫌いが変わってしまうのだから、人って本当に単純というか、絶対的なものは無いのだなぁと思う。

前は七宝柄を見ても、「うーん…良さがわからんなぁ…」と思っていたのにね。来年の年賀状の背景に自ら選ぶまでになってしまった。

やっぱり単純に「縁起がいいよ」と人に聞くだけよりは、自分なりにいい所を見つけた方が好きになれるね。


ではまた明日。