本。修正力がすごい
今日は本の話。『結果を出す人は「修正力」がすごい!』(大西みつる、三笠書房)を読んだ。
久しぶりのビジネス書である。一時よく読んでいたのだが、最近は遠ざかっていた。今回は、『修正力』をテーマにした本である。この本の中で修正力とは「最高の結果を手に入れるために自分を柔軟に変える力のこと」と定義されている。
仕事の本質は「問題を解決すること」であり、その解決法は1つではなく沢山ある。その中から何かを選んでやってみて、うまくいかないのなら修正して違う方法を試してみる。そうして柔軟に修正していくことで、最終的にうまくいくという話だ。
と言っても、正直そこまで『修正』にだけフォーカスした本ではなかったように思う。ビジネス書をよく読む人なら真新しいことはあまり書いていないかもしれない。
修正に関係するところで印象に残っているのは2つ。
1つは「PDCA」ではなく「CAPD」でやることだろうか。
「PDCA」はビジネス書によく出てくる用語で、「Plan(計画をたてて)」「Do(実行し)」「Check(それを評価・検証して)」「Action(改善していく)」というものだ。それを繰り返してより良いものを目指していくことを「PDCAサイクルを回す」と言ったりもする。
しかし現状、これを使っている人は、「P(計画)」と「Do(実行)」に多くの時間を割き、きちんと「C(評価・検証)」を行い「A(改善)」にまで持っていけていないことが多いらしい。
それがどの程度の効率を挙げたのか、うまくいかなかったのならば原因は何だったのかをちゃんと検証しなければ、正しい改善方法を導き出すことはできない。
そこで、まず「C」を持ってきて、現状をしっかり「Check」する。その後問題点を洗い出して「A(Action)」を考える。それを実行するために「P(計画)」を立て、「D(実行)」するのが効率的だと書いている。
修正力で印象に残っていること、もう1つは、「5割主義で企画、提案する」だろうか。
自分もそんな傾向があるのだが、何かをやる時、最初から完璧を目指してしまうと時間もかかるし、その割に相手が満足するものができない。
まずは議論するのに必要なレベルには達している「たたき台」を提示する。その後議論して相手が本当に望んでいるものを知る。それをふまえてベストな状態に修正していく。
自分の仕事にダメ出しをされると自分が否定されたように感じてしまうが、それは「相手が望んでいるのはこういうもの」だというだけで、修正すればいいだけの話なのである。企画が通らず作り直しで落ち込むことは私も仕事上たまにあるのだが、それはより良いものを作る上で避けて通れないものなのだろう。いろんな人の意見を聞いてこそ、良いものが生まれるのである。
その他仕事における基本的なことや、逆にリーダーシップについても書いていたりするので、興味のある人は読んでみてもいいかもしれない。
掃除の本を読んだ後に掃除をしたくなるように、ビジネス書を読んでみると、何となくそれからしばらく、仕事に対する意識が変わるのである。これからもたまには読んでいこうかな。
ではまた明日。