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4 知らなかった世界の暗い海で

「不登校から難関大へ」
「○ヶ月で学校復帰!」
「早く取り組まないと長期化する」

保護者の足元をみるような、不安をあおるフレーズ。

○ヶ月もかかってたら、出席日数が足りなくなっちゃう!
せめて数週間じゃないと。

高校入学直後から欠席を繰り返す娘に苛立つ私。
毎朝、行くか行かないかで
バクバクと動悸が家族に聞こえそうなくらい。

夫は欠席連絡でさえ淡々とこなし
娘にも冷静に話しかけていましたが

私は浅い呼吸しかできず胸が張り裂けそう。
感情的になるのをおさえ
意識的に低くゆっくりした声で話す。
「明日は行く」って言ったよね。

「やっぱ、無理」
早朝から、カレンダーのその日の1マスが
欠席日として浮かび上がる

動き続ける秒針を止めたい
明日もこれが続くの?
砂時計をどんなに強く握りしめても
砂がサラサラと落ちるのを
止められない無力感。

知らなかった世界の暗い海
目の前の波しか見えず、ただただ もがく

娘に寄り添う気力も余裕もない

「GWがチャンス!」
このフレーズが
やっと見つけた浮き輪のようで
暗い海で見つけた光のようで
飛びついてしまいました。