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【事業vs機能】どちらの組織形態が最適?

組織をどう編成すればいいか、経営者やマネジメント層にとっては大きな悩みの一つです。事業ごとに責任を持たせる「事業別組織」が良いのか、それとも全体を見渡して統制を取りやすくする「機能別組織」が適しているのか、迷ってしまうことも多いでしょう。

事業別組織なら、意思決定のスピードが速く、現場での柔軟な対応が可能になります。しかし、一方で同じ機能が事業ごとに重複し、全体として非効率になるリスクもあります。反対に、機能別組織は、管理や専門性を高めやすく、生産性の向上が期待できますが、部門間の連携が薄くなり、全体最適を見失う可能性も。

では、あなたの組織にとって最も効果的な組織構造とは?本記事では、事業別組織と機能別組織、それぞれの特徴を比較し、どのように判断すべきかをアドバイスさせていただきます。


事業別組織とは?

事業別組織は、事業単位で部門を分け、それぞれの事業部が独立して意思決定を行う構造です。各事業部が独自に責任を持つため、経営判断が迅速に行われるのが特徴です。

2018年に行われた調査によると、

事業別組織を採用している企業の70%が、意思決定の迅速さが業績向上に寄与していると回答しました。一方で、機能別組織を採用している企業では、80%が専門性の向上を実感しています

McKinsey & Company

◎迅速な意思決定ができる
事業部ごとに責任者が設置されるため、現場に即した判断が可能です。ビジネスチャンスを逃すことなく対応できるのが利点です。

◎幹部育成の促進ができる
事業部ごとのリーダーが経営責任を負うことで、将来の経営幹部を育成する機会が増えます。

◎収益の見える化ができる
各事業の収益やパフォーマンスを独立して評価できるため、利益の源泉や課題が明確になります。

しかし、事業別組織には注意すべき点もあります。

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