コワイし要らない2
絶対に要らない。本当に要らない。私の人生に「彼は要らない」
と確信していた。
でも「会って話してくれないと納得できない」って。
私は、人に断られて、こんなに粘ったことは無かった。私の人生では、
人に断られたら引き下がっていた。もう一度、本当にダメなのかを
確認することはあっても、それでも「ダメ」なら引き下がった。
でも、彼は違った。会って話したら終わるの?私は説得できるの?
彼は納得するの?全然分からなかったけど、断り続けても埒があかなくて、結局、公衆の面前で会った。
地元の駅で「時間ない」って告げた。
彼は「ダメな理由を言って」って。
私はその場から少しだけ離れて、人目に付かない様に、駅デパの柱の陰に
移動した。
それから「あなたを必要としていない」「私の人生には要らない」
「会っているのを誰かに見られるのも嫌だし、知られるのも嫌」
「人に見られるのがコワイ」「そもそも会いたいと思っていない」
って全部言った。
彼はノートに全部書いた。立ったままで。鞄からノートを出して。
私は「ノート?!」ってちょっとビックリした。書くんだ…
彼は、全部を書いてから「順番に解決しよう」って。
「解決する必要ないんだけど…」「本当に会いたいと思っていない
んだけど…」って言ったけど、1コずつ解決策を提案してきた。
私の中では、彼は理解し難い相手だった。ずっと「マジ?!」
「ウソでしょ…」「どうしよう…」って思ってた。
もう会う気なんて無いのに、1コずつ解決なんて、この場に長く居て、
人に見られるのは困る。
ファミレスに移動した。そして、解決策を聞いていた…
全部否定したけど。
何してんの~?!
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