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『大地に耳をすます 気配と手触り』展に行ってきた
今日も暑かったけれど、日傘をさして
上野にある東京都美術館へ。
目指す企画展は
『大地に耳をすます 気配と手触り』展
企画展の案内文には、
自然に深く関わり制作をつづける現代作家5人をご紹介します。(中略)かすかな気配も捉える作家たちの鋭敏な感覚をとおして触れる自然と人のあり様は、私たちの『生きる感覚』をも呼び覚ましてくれるでしょう。
とある。
わたしは東京に住んでいるけれど、自然も動物も好きだ。
だから、自然の中に身を置き、そこでの生活や経験、得たすべての感覚を、緻密に作品に表現し、覚悟を持って生きる作家たちを、心底、かっこよく、羨ましく思う。
きっと、東京で猫とぬくぬくと暮らすわたしは、作家の作品を通して、彼らが感じている世界を、僅かでも感じたいのかもしれない。
さて、着いた。
いざ、実際にミロコマチコさんの作品が展示されているスペースの中に入る。
・・・深く深呼吸したくなる♡
ミロコマチコさんの作品の前にいると、自然の中にいるみたいな気持ちになるからだ。
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ミロコマチコさんの絵の中には、実在する動物や海の生き物だけでなく、龍や、精霊のようなものも描かれている。
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龍や精霊を、私は普段は感じないが、島にはたくさんいるのかもしれない。
以前、屋久島に行った時の事を思い出す。
屋久島で、真っ暗な森に囲まれた夜道を1人で歩いていた時、なんだか、とても怖くて、でも緑が半端なく濃くて、ユサユサ、木々がしなる様は、恐ろしくもあり、怖いくらい魅力的でもあった。
あの夜、あの森の中に得体の知れない存在がいても、何らおかしくないと思えたのだ。
海に初めて深く潜った時も、同じように思った事を記憶している。
さて、今回、ミロコマチコさん狙いで行ったのだが、他の作家さん達の作品もとても興味深く、ゆっくり楽しむことができた。
中でも、知床に住む川村喜一さんの写真と文章がとても好きになってしまった。
本当に素晴らしくて、うまく説明ができない。
実際に見て、読んで感じでほしい。
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しかしながら、人間は、もう、後戻りできないくらいに地球や他の生きとし生けるものを壊してきてしまった。
厳しい自然の中で暮らす作家たちの作品を見て、実は、なんとも言えぬ気持ちになった事も書き留めておこう。
自然、動物、美術が好きな人は、
きっと胸に残る展覧会だと思います。