![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/151495069/rectangle_large_type_2_956abff733a516fe0dd24ceae4cd0ef8.jpeg?width=1200)
13 ダサイよ。ねずみ取りをかいくぐった話(時効?)
冬のある日のツーリング
もうずいぶん昔の冬の日、バイト先の先輩のTさんにツーリングに誘われました。Tさんは後輩の面倒見が良くクルマもバイクもいろいろと教わりました。それは今でも変わりなく、です。バイトのシフトがTさんと同じ日はとても安心したものでした。
そしてツーリング当日
TさんはHONDAの CBX400F、僕はGPZ250R。
行き先は特に打ち合わせもなく何となく走り出し自然と富士・箱根方面へと向かいました。
特に観光もしません。美味しいもの、興味ありません。
ただ走るだけで楽しかったのです。
数日前に降雪がありましたが、幹線道路なので車道の中心は問題なく路肩に雪が残っている程度でした。もちろんその日はのんびりツーリングなので膝を擦るような走り方はしません。(と言いますか、そこまでの腕は元々ありません。転倒してステップ擦るのがせきの山)
だんだんと標高が高くなり、陽は出ていたものの気温も下がってきました。
貧乏学生でしたので、バイク洋品はグローブだけ。上下とも普段着を重ね着しただけです。ブーツは持っていましたがその日に限ってスニーカーでした。
風も少しあり、僕のはメーターバイザー的な小さなカウルが装着されていたのでまだマシでしたが、CBXはかなり辛かったと思います。
走行中でもかじかんだ左手をエンジンにあてて暖をとっていました。
中間地点で昼食を取り、さてどうしようかと。
ちらちら雪が舞っていたし、冷えてきたしで落日の前に帰ろうかという話になりました。
蛇足ですが、道路状況を示す電光表示板、「雪」じゃなくて「ユキ」って表示されますよね。天候を示す漢字は雨冠を使う字が多いからわかりやすくそうしているのでしょうか。「ユキ」っていう表示見ると気分が盛り上がる変わり者です。
帰路に何かある。
よく山登り系の動画を見ていると遭難や事故は下山(帰路)時に起きやすいって描かれていますね。
お家に「ただいま」って無事に帰るまでが遠足です。気を引き締めて帰ることとします。
少し遠回りして帰ろうってことで山間部を通るコーナーの連続する国道を使うことにしました。
ガソリンスタンドのおじさんが「雪がかなり残っているらしい。急がないのであればこの道はやめた方がいい」とアドバイスをくれました。
確かに今日見かけるバイクはほとんどオフロードバイクばかり。
よく物語でありますよね、地元の人が「こっから先は行っちゃいけない」って。
それを無視した結果、ヒドイ目にあったりいろいろとハナシが展開していくのですが。
そこで行ってしまえばこの投稿も面白くなるのですが、スミマセン、僕たちは素直に従ったのでした。
ねずみ捕りですかぁぁぁ
帰り道、某3桁国道を後ろから雪雲に追いかけられるかのように速度を上げて走って行きました。
平日でしたので交通量もまばらでしたし。
調子に乗っていたのかもしれません。
ふと前方の左コーナー手前に違和感を感じました。
「ねずみ捕り」ってすぐわかりました。
前を走っていたTさんも減速。でも無事ではいられない速度で通過してしまいました。
焦っていると、速度計、カメラ?を過ぎると左に大きく長いカーブ。
カーブの出口からしばらく行くと「おいでおいで」が待機しているはずですが、
カーブの頂点がそのどちらからも死角になっていて見えないんです。
そこにバイクを停めて、
「結構出ていたよな」
「そうっすね」
さて、どうするかみたいなことを話していました。
いくらバイクとはいえ、カーブの途中で停めているのは危険です。
反対車線には段差があって行けません。
すると擁壁続きの左側側面の一部に草木が生い茂った小さなスペースがありました。
ギリギリ死角となる場所です。
そこに2台のバイクを何とか草木の奥に隠して、相手の「店じまい」を待つことにしました。
二人でしゃがんで木の枝先で地面に絵を描きながら、そのうち探しに来るだろう、そしたらおとなしく縛につこう、って感じでひたすら二時間。おバカです。
![](https://assets.st-note.com/img/1724249648369-1zZguANDxV.png?width=1200)
偵察に行くと「店じまい」をして帰っていくのが見えました。
てっきり探しに来るかと思ったら来ませんでした。
もしかしたら対象になっていなかった?
わかりません。
もうずっと昔の話です。