ブロックチェーンゲーム会計実務.01
0.はじめに
増加する暗号資産
2023年の税制改正に伴い、自社で暗号資産を発行する国内企業の増加が予測されます。
しかし、「具体的にどのようなものが暗号資産に該当するのか?」という疑問に、コーポレート部門や会計の専門家として自信を持って答えられる方は、まだ少ないのが実情です。
このような背景を鑑み、本稿ではブロックチェーンゲーム(BCG)を題材に、トークンの会計処理について解説していきます。
想定読者
本稿は以下のような方々を想定しており、基本的な内容となっています。
1.BCGとは
(1)定義
本稿においては、「トークンを利用したゲーム」と簡便的に定義します。
(2)特徴
BCGには、トークンと称されるゲーム内通貨が複数登場します。
これらのトークンのうち一定の要件を充たすモノが暗号資産として取り扱われます。
(3)会計に関係する部分
BCG内で使用される各トークンが会計処理に関係します。
2.そもそも暗号資産って何?
(1)定義
暗号資産は資金決済法で定められています。
(2)法律を理解する必要あるの?
(筆者と同じように)多くの方々が、法律が関わると弁護士マターとみなして避ける傾向があるかもしれません。
しかし、ゲームの会計処理においては、資金決済法を理解しないと正確な会計処理を選択することが難しくなります。円滑で正確な議論を行うため、資金決済法の基本的な理解は必須となります。
3.資金決済法の判定チャート
(1)判定チャート
BCGにおけるトークンの主なカテゴリーを示しています。
(2)暗号資産
判定チャート上で暗号資産は一番左に位置しています。暗号資産が意外とシンプルな位置付けという事が視覚的に理解できます。
(3)実務上の対応
暗号資産が充足すべき「不特定多数と売買可能」という要件については、暗号資産取引所に上場しているかどうかは非常に重要な要素となります。
※ 詳細な判定については条文をご確認頂くか弁護士にお問合せください。
4.さいごに
(1)困った時の対応
今回はBCGを題材に資金決済法の判定チャートをまとめました。
判定に際しては判断の要素も多いことから、法的な整理よりも会社が選択したい会計処理から議論されることも珍しくありません。
<サポートしています>
BCG含め、会計処理や監査対応でお困りの方がいましたら、私どもでサポート致しますのでお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせフォーム:KOTOBUKI会計株式会社 (google.com)
以上