小話『アントニーとパトリックの休日』
とある休日のこと。
アントニーはパトリックと自室でのんびりとお茶を楽しんでいた。
診療所を出奔してからというもの自由気ままに行動しているとはいえ、ジェイドに世話になっている以上、“彼の厄介な仕事”に携わらなくてはいけない。ジェイドの強面を見続けているとストレスがたまる。なので、何処か気の抜けたパトリックと話すと心の底からリラックスできるのだ。
「アントニーもジェイドを頼ったのが運の尽きってことさ。上から沢山仕事を言い付けられて、昼間はぬいぐるみ屋を隠れ蓑にしているものの、