【体験談】コロナ禍で日本からイギリス・ロンドンに入国したときの話【8月】
日本からイギリス・ロンドンへの旅行はいつから行けるようになるのか?
2020年新型コロナウイルスの影響により、イギリスはもちろん、世界各国で出入国制限などの対策が行われています。
今回ロコタビではイギリス・ロンドン在住日本人Pikaさんがお子さんと一緒に日本からロンドンの自宅に帰るために羽田空港からロンドン・ヒースロー空港を利用して、イギリスに入国した貴重な体験をご紹介します。
ロンドンの自宅に帰るために日本からイギリスへ
私は夫のイギリス駐在に伴い、2016年からロンドンで暮らしていました。
イギリスでの新型コロナウィルスの感染者急増と3月から始まったロックダウン(都市封鎖)を受け、夫の会社はイギリス在住帯同家族の日本への一時帰国を決定しました。帰国指示を受けた私は、子どもたちを連れて、急遽日本に帰国することになりました。
周囲の他企業の駐在員家族は、日本に帰国するかしないかは本人たちの判断で決めて良いという会社が多く、夫の会社はかなり思いきった判断をしたと思います。
そのため、ロンドンに帰る判断も会社の指示待ちだったため、こちらもかなり慎重で、帰国OKの決定が下されたのは、8月でした。
2020年8月現在、羽田空港からヒースロー空港への飛行機は、減便されてはいますが、ANA・JAL共に直行便が運行されています。
今回は、JALを利用し、羽田空港からヒースロー空港に向かいました。
羽田空港からロンドン・ヒースロー空港へ出発
本来ならばお盆で混雑しているはずの羽田空港の出発ロビーはガラガラでした。
電光掲示板にも「欠航」の文字が目立ちます。
チェックインカウンターも列はできておらず、すぐに受け付けてもらえました。
当時、JALでは新人研修中だったようで、各所でマンツーマン指導が行われていたので、多少時間はかかりましたが、スムーズにチェックインできました。
現在のイギリス入国時に必須のPublic Health Passenger Locator Formの提出が完了しているかの確認がありました。
※専用フォームのサイト:https://visas-immigration.service.gov.uk/public-health-passenger-locator-form
保安検査場、出国審査は通常時と特に変わったところはなく、空いていたので、すぐに通過できました。
空港内の飲食店やショップは休業中の店がほとんどで、時間を潰したり、希望のお土産を購入するには難しい状況にありました。
一部の飲食店は開いていたので、そちらで休憩されている方もチラホラいました。
ブランド店はすべて休業していますが、中央の免税店はオープンしていたので、お酒やタバコ、箱詰めのお菓子、ハイブランドのコスメなどは購入できます。
羽田空港内のマスク着用率は100%で、ベンチも十分に距離をとって座れる余裕があり、あまり不安なく過ごせました。
羽田からロンドン行の飛行機へ搭乗
搭乗時にはとくにソーシャルディスタンスを促されることはなく、通路も狭いことから、少し密集した状態になっていました。
私が乗った飛行機は、エコノミークラスに50席ほど空きがあったようで、4列席に3人で座ることができました。おひとりで搭乗された方も、4列席の両端に一人ずつか、2列席に一人で座れているような状況でした。
機内サービスは、ブランケットやイヤホン、食事など通常通りのサービスが行われており、キッズミールや子どもへのおもちゃのプレゼントなどもいつも通りでした。
※キッズミールは予約時に手配を依頼していました。
機内で何か特別に書類を書くなどの対応はありませんでした。
イギリス(ロンドン)入国時のこと
長時間のフライトを経て、ロンドンに到着してびっくり!
ヒースロー空港はかなり混雑していました。
途中、専用フォームの提出が完了していないと、入国できない旨の注意看板が掲示されていました。
入国審査のゲートの前から長蛇の列ができてしまっており、ソーシャルディスタンスはまったく守られていませんでした。パーテーション内の足元にはシールが貼られていましたが、こちらも皆気にせず詰めて並んでしまっていました。
小さい子ども以外は皆マスクを着用していましたし、各所に除菌ジェルが設置されていましたが、想像以上の人の多さにかなり不安を感じました。
3月に日本へ帰国する際にヒースロー空港を利用したときは、空港職員も厳しくソーシャルディスタンスを訴えていたし、利用者たちも距離を保つよう気にしている様子だったので、この5ヶ月間でかなり対策が緩くなってしまったんだなと思いました。
しかし、同じ8月にヒースロー空港から入国した知人5名ほどに話を聞いたところ、あまり混んでいなかったとのことだったので、混雑自体はたまたま運が悪かったようです。
通常のイギリス入国時では、日本のパスポート保持者は自動ゲートを利用できますが、この時はイギリスのパスポート保持者しか使えませんでした。
入国審査では、現在のイギリス入国に必須な、滞在先や連絡先をオンラインで提出する専用フォーム(Public Health Passenger Locator Form)の提示を求められました。私はプリントアウトしていたので、それを渡したところ、チェックに時間はかかっていましたが、とくに質問などされることなく、いつも通り、指紋のスキャンだけでスムーズに終了しました。
PCR検査はもちろんのこと、体温チェックなどもなく、荷物を受け取って、すぐ空港から出ることができました。
ベビーカーとカート二つ分の荷物があったので、JALのスタッフの方が出口までカートを押してくれて非常に助かりました。
今回の移動全体を通して、JALのサービス自体は今まで変わりなく、客の人数が少ない分、いつもより逆に手厚い対応が受けられた印象でした。
自宅に到着!日本からの入国の場合は隔離義務なし
空港からの移動はタクシーを予約していましたが、ドライバーはマスクもしていないし、いつもと変わりありませんでした。
2020年8月現在、日本からイギリスに入国する場合の自己隔離は免除されており、とくに行動に規制はありません。私たちは夫の会社から、14日間はできる限り外出しないようにとの指示が出ていたので、自宅で大人しく過ごしましたが、通常は到着後すぐに外出可能です。
専用フォームに連絡先を記入しましたが、その後連絡がくることもありませんでした。
入国制限の詳細については、こちらの記事を参考にしてください。
◆イギリス・ロンドンへの入国制限、緩和情報まとめ【2020年8月25日情報更新】
また、自己隔離の有無は、各国の状況に応じて随時変更されているので、最新の情報を確認してください。
◆イギリス政府のウェブサイト
いつ日本から気軽にロンドンに行けるようになるの?
前述の通り、日本からロンドンへは直行便が出ており、到着後の隔離義務はありません。
ロンドンの観光地の経済活動も再開されており、予約制になってはいますが、美術館や博物館などもオープンし始めています。
しかし、外務省の海外安全ホームページによると、イギリスは「レベル3(渡航中止勧告)」となっており、不要不急の渡航は控えることが推奨されています。
また、イギリスから日本へ帰国した際は、空港検疫所でのPCR検査と14日間の自己隔離が必要となるので、まだ気軽に観光旅行に行くには難しい状況にあります。
ロンドンの新型ウィルス感染者が増加しないのはもちろんのこと、日本の水際対策の動向を見守る必要がありそうです。
◆JAL(日本航空)運行スケジュール[2020年8月1日~9月30日]
JL043:月・水・金運航
JL044:水・金・日運航
JL041/JL042:運休
◆ANA(全日空)運行スケジュール[2020年9月1日~9月30日]
NH211:月・水・土運航
全日空ウェブサイト
※飛行機の運行情報に関しては、最新の情報をご確認ください。
日本からイギリス・ロンドンへの入国体験談まとめ
2020年8月時点での日本からロンドンへの入国は、PCR検査も隔離義務もなく、不運の混雑を除くとスムーズでした。イギリスに入国する予定がある方は、オンラインでの専用フォームの提出だけは絶対に忘れないようにしてくださいね。
9月からは学校も通常再開予定で、街中も日常に戻りつつあるロンドンですが、世界有数の観光地としての姿を取り戻すのにはまだ時間がかかりそうです。
世界中の貴重な宝物を間近に見られるたくさんの美術館・博物館、優雅なアフタヌーンティーに英国アンティーク、感動のミュージカル、英国ブランド品などなど魅力たっぷりのロンドンにまた日本から気軽に旅行に来られる日が一日もはやく来ることを切に願います。
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