にんにくのみじん切り(普段遣いと丁寧)
あらゆる料理をおいしくしてくれるニンニク。硫黄化合物が豊富なので、特に肉料理の風味を引き立ててくれます。似た食材に玉ねぎがありますが、鱗片(りんぺん)が何層にも重なっている玉ねぎの鱗茎(りんけい)とは異なり、一本の若芽を貯蔵葉が取り囲む形をしています。
玉ねぎは90%以上が水分ですが、ニンニクはそれよりもぐっと少ない60%未満。さらに果糖や単糖の鎖がたくさん含まれているので、料理としているとちょっと焦げやすいので、注意が必要です。ちなみに国産のニンニクと言えば青森が有名ですが、ニンニクは冷涼な気候で栽培されると香りが強くなります。逆にニンニク臭を抑えたければもっと南の産地のものを選ぶといいというわけです。
保存については光を当てずに、あまり熱い部屋でなければ冷蔵庫に入れなくても大丈夫。でも、冷蔵庫ので保存すると独特のニンニク臭が弱まっていくので、僕は野菜室で保存しています。
ニンニクの香りは酵素反応によるものなので、酸素に触れる面積が増えるほど強くなります。つまり、皮付きまるごと<皮むきまるごと<半分<スライス<みじん切り<すりおろしという具合に風味は強くなります。
ニンニクのみじん切りは皮を剥き、木べらかなにか平らなもので潰してから、細かく切っていくと簡単です。
僕は木べらや肉たたきで潰すようにしていますが、別に包丁でもかまいません。こうして刻むとちょっと大きさがランダムで、家庭的なみじん切りができます。
もっと丁寧にするのであれば、半分に切ってから芽をとりのぞき、そこからみじん切りにしていきます。こっちはプロ風という感じ。
ニンニクの芽は調理中に焦げやすいのでとりのぞくほうが丁寧で、テレビの料理番組などでも基本的にとりのぞいたものが使われていると思います。しかし、実際には焦げるまで加熱すること自体、あまりないので、家でつくるのであれば前述の方法でも特に問題ないです。味にたいして影響しないことには、あまり神経質にならなくてもいいのでは。
それよりもニンニクはおいしいので、ちょっと油断するといろんな料理に使いたくなるようで、イタリア料理店のメニューすべてに入っていることがあり、ちょっと残念に思います。意識してニンニクを抜く、という判断もときには必要です。おいしくしようと頑張りすぎない、ことも飽きない料理をつくるには大切ですね。
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