世界一シンプルなグリーンサラダの作り方
人気シェフ、ジェイミー・オリヴァーはこんな風に言っています。
「レストランに行くと、グリーンサラダを注文することにしている。メニューにな くても頼めばたいていはつくってくれるはずだ。この料理が美味しいのは、いい店だという証拠」
おいしいサラダがどうしていいレストランの指標になるのでしょうか。それはサラダをつくるには丁寧な下処理が欠かせないからです。
野菜はもちろん鮮度のいいもの。よく緑の濃い野菜を選びがちですが、おいしい野菜は透明感のあるきれいな色をしています。不自然に濃い野菜は肥料の使いすぎで、味はよくありません。
最初のポイントは野菜をよく洗う、ということです。シンクや大きなボウルに水を張って野菜を落としていきます。ざるに野菜を入れて流水をかけるという洗い方はダメですよ。
この時、小さくちぎっていきます。葉野菜は金気を嫌うので包丁を使ってはいけないと言われていますが、ステンレスの包丁なら問題ありません。手でちぎるよりも切断面がきれいになり、味が落ちるのを防ぐことができます。 マギーキッチンサイエンスではこんな風に説明されています。
葉を小さくする場合はなるべく物理的な圧力を加えないようにする。細胞
がつぶれると風味が落ちるし、色も悪くなってしまうからである。一般に
はよく切れるナイフで切るのが簡単である。手でちぎると余計な力が加わ
って、柔らかい葉は傷つきやすい。
ここで小さなコツをひとつ。葉は斜めに切り、三角形になるようにしたほうがいいで しょう。盛りつけた時にふんわりと重なりやすいため、綺麗に見えます。
何度か水を変えながら洗います。砂や土が下に沈んでますね。ボウルごとザルにあけたりするとまた土がついてしまうので、避けること。手で葉を掴んで、すくい上げるようにします。
タオルなどで水気を拭き取ります。タオルを二枚用意して、優しく押すか、レタスを 包み込んだタオルを振り回します。サラダスピナーという水切りする道具 があれば便利です。
乾いた布巾を容器(写真はボウル)にしき、葉っぱをうつします。
布巾で包み、ラップをして冷蔵庫で保存します。冷やしている間に、葉っぱのパリパ リ感が増しているはずです。ラップだけでいいのでは? と思われるかもしれません が、そうすると葉からでた水分によって内部が結露してしまい、保存性が悪くなるばかりか、食感も悪くなります。
このまま二、三日は冷蔵庫で保存できるので、食べたいときにとりだして、また冷蔵庫にしまっておけば毎日、サラダが食べられるというわけ。
ドレッシングをつくりましょう。材料をすべて混ぜるだけです。ここではレモン汁を使っていますが、酸味は酢でもOK。
ドレッシングの酸味と油のバランス は1:3が基本ですが、1:4の人もいます。塩、胡椒はしっかり気味に、また出来上がったドレッシン グは冷蔵庫で少し冷やしておくと、粘性が増し、サラダによく絡みます。
不安定ではありますが酢と油が混じった乳化状態のこのソースをビネグレットソースと呼びます。
ドレッシングはかけるまえに必ずもう一度、混ぜます。 サラダにかけていきますが、量には注意して。
できたら調理用手袋をした手で優しく混ぜるのが理想。ボウルの底にドレッシングがたまらないように、けれど葉野菜全体に絡まっている量が理想です。
ドレッシングはDressするものですからかけるのではなく、全体にからんでいる必要があります。葉物にドレッシングを和える作業を英語では 「mix」ではなく、「Toss」するといいます。「toss」とは「軽く投げる」という意味なので、ボウルのなかでぐちゃぐちゃ混ぜないようにしましょう。
出来上がりです。簡単な料理ほど気を使うポイントがいくつもあります。基本ができればここに粉チーズをかけたり、肉や魚を添えたりといったアレンジは無限です。ここが料理の面白いところですよね。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!