具なしパエリアの作り方
ISETANさんのサイトにパエリアのレシピを掲載していただきました。クックパッドに載っているレシピが炊き込みご飯ばかりだったので、正統派のパエリアの作り方を模索しています。
PVに貢献すべく読んでいただけるとうれしいのですが、この記事のパエリアは26cmのフライパンを使用することが前提です。このパエリア、色々と実験したのですがフライパンの表面積と火加減によって、水分が蒸発するスピードをコントロールすることが成功のポイントのよう。
このレシピも美味しいのですが、日本人的にはちょっと米の存在感を消し過ぎた気もしたので、noteには20cmのフライパンでつくる具のないパエリアの作り方をご紹介します。パエリアは具を味わう料理なので邪道かもしれませんが、基本となる形を理解できるかな、と(具はあとから好みのものを乗せればいいので)
具なしのパエリア
米 75g
玉ねぎ 25g(みじんぎり)
オリーブオイル 大さじ1
出汁 400cc
サフラン 少々
玉ねぎのみじんぎりをオリーブオイルで中火で2分間炒めます。玉ねぎは米粒よりも小さい大きさに切るのがポイントですが、このときの火加減はやや強め。甘みを引き出すよりも香り出すイメージです。
出汁とサフランを注ぎ、米を入れます。リンクのレシピは水量750ccにですが、こちらは鍋の口径が小さいので400ccです。鍋を前後にゆすって均等にならしましょう。このまま中弱火で15分間煮詰めていきます。
米のデンプンが完全に糊化するのは沸点に近い温度で15〜20分。炊飯の場合、鍋で10分ほど加熱した後、蒸らすのでこの時間帯に近くなると思いますが、パエリアの場合は蓋を開けた状態で加熱し、蒸らし時間を計算に入れません。そのため水量が必要なのですが、それは火加減によっても変わってきます。このあたりがパエリアのレシピ化で難しいポイント
もう一つ、今回は塩分を入れていません。失敗のリスクを減らすためです。パエリアは出汁が煮詰まるあいだに米粒のデンプンが溶け出し、それがゼリー状になって表面にまとわりつくことで、濃厚な味になります。これがパエリアのおいしさなのですが、問題が一つあり、塩分の濃度も強くなってしまうということです。
そのためパエリアには市販のブイヨンキューブは使えません。さきほどのリンク先では鶏肉やエビ、貝類(これには塩分があるので入れすぎには注意)から出汁をとっていますが、自家製のブイヨンを使う必要があります。今回は昆布とかつお節のあわせ出汁で代用していますが、サフランを入れているので和風の印象にはならないはず。
水分がなくなってきたら出来上がりの目安。ここで味見をして、芯が残りすぎている場合はしかたがないので蓋をして蒸らします。蓋をして蒸らすと味の方向性がパエリアから少し炊き込みご飯に寄ってしまいますが、硬いよりはずっといいので。逆に水分が残りすぎていたらさらに加熱を続け飛ばしましょう。
このお焦げがごちそうです。この上に焼いた鶏肉やらエビやらをのせてれば立派なパエリアになりますし、具が出し殻にならないのでかえっておいしいかもしれません。とはいえこのパエリア、もっと合理的につくる方法もありそうなので、もう一回だけ記事を続けます。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!